みそ仕込みの「天地返し」をしました
「天地返し」とは
みそを仕込んでいる途中に、容器ごと上下を逆さまにしてガス抜きをさせること。ついでにカビを取り除き、ラップ材を交換する良いタイミングでもあります。
左は仕事で仕込んだ赤みそと白みそ。およそ10kgずつをいくつかの容器に分けて保管中。
右は仕事で仕込んだ味噌を小分けして、豆ラボの観察用に預かったもの。
2016年1月仕込みが2つと、2015年10月仕込みがひとつ。
昨年10月に仕込んだ味噌が、仕込みから3ヵ月経過しました。
そこで、天地返しが必要な時期。さて、奈良県産大豆の熟成状態は‥‥?
みそ仕込みの「天地返し」の手順
1.左は仕込みから3ヵ月経過した味噌。容器の蓋をしたまま上下を逆さまにして2時間ほど、そのまま置いておきます。
2.中は容器の蓋をとったところ。うわぁ、ジュクジュクになってまわりにカビが‥‥
容器内、味噌表面をおおっていたラップ材を廃棄します。
3.右は、2の水がこぼれないよう注意深くラップ材を外した状態。黒いカビ、白いカビが‥‥
4.すみっこに生えたカビをスプーンですくい取ります。側面と接しているところの上部に最もカビが生えやすいです。
5.カビとその周りを丁寧にすくい取り、一つ残らず取り除いて、袋に入れて捨てます。
6.カビを取り除いた容器の側面、先ほどのみそ表面と容器側面が接していた箇所などをアルコール(ホワイトリカーを使う方もおられます。私は度数が高い焼酎を使っています)で拭き、清浄にします。
7.カビを取り除き、アルコール消毒したあとに再度、新しいラップ材で味噌表面を覆います。
8.みそ表面の4辺に塩を盛ります。これをすると中の水分を吸収するので、カビが生えにくくなります。
9.重しをして蓋を密封し、遮光のビニール袋などで覆って、空気が動く冷暗所に保管します。
※天地返しの途中、手順6と7の間で、味噌の中をかき混ぜる方もおられます。こうすることで新しい空気がみその中に入り、発酵しやすくなるそうです。同時にそれは、カビも含めた雑菌を増やすことにもつながります。さて、どうしたものか‥‥
冬場は発酵が進むほうが良いだろうし、春以降は雑菌を寄せ付けないほうが良いだろうし‥‥
混ぜるか、混ぜないかは、ご自身で判断してください。
とりあえず、ここまでが「天地返し」のおおかたの手順です。
容器の消毒をするとき、自分の手も清潔にして行ってくださいね。
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