豆は「しあわせ」のタネである

毎日新聞〈6〉平野とうふ店

とうふ屋のある町は、いい町だ

毎日新聞の関西版に、とうふ屋さんの原稿を書かせていただいています。月に1回、第2土曜日の夕刊に載ります。

9月は、京都市中京区姉小路通麩屋町角の『平野とうふ店』です。

毎日新聞の記事をダウンロードして読む → mainichi.n.20180915

 

平野とうふ店のとうふ

白豆腐(もめん)1丁 230円

ご主人のお名前は、平野良明さん。平野とうふ店は、良明さんのおじいさんが明治39年に創業されました。三代目の良明さんは、「祖父、父の作り方を9割受け継いで、あと1割は自分の作り方でやっている」と言われていました。

意外だったのは国産大豆に固執されていないこと。「大事なのは大豆のタンパク質。甘みがあって、にがりと相性のいい大豆を選びます」と。だから、ふっくらとふくよかな手づくりの豆腐が、あの価格で出せるのだなと納得しました。

「大豆と水とにがりだけで作るとうふ。自然のものは身体にやさしい。どういう豆腐を作りたいか、店主の想いが豆腐の味を決める」と言われていました。

新聞にも書きましたが、平野さんのとうふは「俵屋」「柊家」「炭屋」など、京の由緒ある老舗旅館にも納められています。

 

とうふ屋の奥さんは、姉さん女房

奥さまのお名前は美枝子さん。旦那さまと同い年なのだけど、4日間だけ「姉さん女房」なのだそう。とうふを作っておられるときの三代目の真剣な表情と、奥さまと向き合うときの柔和な表情‥‥。そのギャップは、夫婦で共に過ごしてきた長い時間がつくり出す表情なのだろうなと思うのです。

奥さまのお歳をお聞きして驚きました。とてもとてもお若くて、「あぁ、これが数十年とうふを食べ続けてきた成果なのね!」と、うれしくなります。色白、細おもての奥さまは和服が似合う方なのだろうと思います。夢二の絵に出てくる女性たちが、15年、20年たったら美枝子さんみたいな女性になるんだろうなと‥‥。

 

むかし、私は「来世は風呂屋の番台に座る女将になりたい」と思っていましたが、美枝子さんにお会いして「来世は、とうふ屋の奥さんもいいかも‥‥」と(^^)

新聞には書かないけど、これまで6軒のとうふ屋さんを取材させていただいて思うのは「とうふ屋さんのとうふがおいしいのは、奥さんがいいから」ではないかと、私は仮説を立てています。

平野とうふ店 京都市中京区姉小路通麩屋町角

営業時間:10時〜18時頃 日曜定休 

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豆・豆料理探検家
豆料理アドバイザー

五木 のどか

福岡県生まれ、京都市在住。個人事務所 who(ふー)所属。豆の原稿執筆、レシピ開発、販売促進などに携わる傍ら、豆好きな人を増やすため、豆料理の楽しさやおいしさ、使い方を伝える活動を展開している。 | 詳細はこちら

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