豆は「しあわせ」のタネである

京都の夏は、からしとうふ

「からしとうふ」とは

辛子豆腐、辛子とうふ、からし豆腐 と表記するものもあります。お椀型をしたとうふの中に、和からしが入ったとうふ。お店により、海苔で辛子を包んで入れられているものもあります。おとうふの上に、青海苔をかけたものが一般的です。

京都、岐阜、名古屋などで見られ、同じようなとうふを、北陸では「茶碗とうふ」の名で売られています。

通常のとうふを作るより手間がかかるため、どこのとうふ屋さんでも作っているというものではなく、価格も150円〜400円くらいまで様々です。

お椀型のおとうふを割って中の辛子を出して、別皿に用意した醤油にとかし、おとうふをそれに付けて食べるのが一般的。

時に「上部をグチュグチュッとかき混ぜ、からしが見えたら醤油を少量たらし、とうふを側面から食べます」という食べ方をする方もおられました。

 

とようけ屋 山本の「辛子豆腐」

大丸 京都店で買いました。辛子豆腐(大)ひとつ 170円+税

「手間がかかるのに、そんな値段で出していいのですか?」と思いながら購入しました。とようけ屋さんのは、昨夏も食べて今回が2回目です。

ラベルの記載が印象的です。

「京・西陣 北野・下の森 創業明示三十年 京豆腐一筋」すごい、122年もの歴史があるとうふ屋さんです。

「赤い色が水の中に出ますが、辛子を包んでいる海苔の色です。安心してお召し上がり下さい」の記載もあります。そう、去年もこの表示に反応して選んだのでした。

とようけ屋さんの辛子豆腐は、表面に布目が見えるソフトなおとうふです。ぽってりとした中に、ほんのり赤みを帯びた海苔がゆるやかに入っていて、辛子もたっぷりな感じ。

あー、夏だわ〜。辛子豆腐、うんまい!

テレビではお醤油に付けていましたが、とうふのお味を確かめながら、辛子だけで食べるというのもアリな気がします。とようけ屋さんの辛子豆腐、おいしくいただきました。

 

東山とうふ 西初の「からし豆腐」

西初さんは、毎日新聞「とうふ屋のある町は いい町だ」で取材させていただいたとうふ屋さんです。4代目の西 広考さんを思い出しながら買いました。凝固剤に(粗製海水塩化マグネシウム)と記載があるから、お父さんではなく、広考さんが手掛けたものだろうと思ったのです。

西初さんのはパッケージも可愛いですね。黄色が効いてます。ひとつ 240円+税

なんだかうれしくって「西さ〜ん!」と声をかけたくなる気分で味わいました。

半分に切ってみたら、正にあの性格を表わしたような折り目正しい海苔の折り方で、その中に辛子が包まれていました。海苔、よそさんより大きめです。青海苔もたっぷりのっていました。

西さんのからし豆腐、もう、それだけでおいしい。からし豆腐は品のいいやわらかな味わいのおとうふでした。また、浄土寺のお店にも行きたいなぁ‥‥

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. 2019年 8月 02日

豆行事や催しなど

2024年 4月
« 3月   5月 »
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30      

Plofile

豆・豆料理探検家
豆料理アドバイザー

五木 のどか

福岡県生まれ、京都市在住。個人事務所 who(ふー)所属。豆の原稿執筆、レシピ開発、販売促進などに携わる傍ら、豆好きな人を増やすため、豆料理の楽しさやおいしさ、使い方を伝える活動を展開している。 | 詳細はこちら
Instagram

バックナンバー