豆は「しあわせ」のタネである

津軽伝統料理「けの汁」と「枝豆のしぐれ煮」

弘前のホテルモーニングで、津軽料理を味わいました

見知らぬ土地へ出向いたら、ホテルのモーニングがおすすめです。ビュッフェ形式で好きなものを好きな量だけチョイスできるから、郷土料理の探検にはもってこい。

今回の弘前でも、ホテルモーニングをいただきました。(^^)

和食、洋食、中華、スイーツにシャーベット、お粥やカレーもありました。朝からカレー? はい。「帆立貝とりんごの炊き込みご飯」に「りんごカレー」をかけて、いただきました。りんご王国・弘前ですから、ココロはりんごにそそられます。

 

では、初めてふれた「豆っぽい料理」を載せておきます。

 

津軽伝統郷土料理 “けの汁”

「けの汁」? 「け」は「毛豆のけ」? う〜ん、わからない。ウォーマーに入った「けの汁」は、具材が見えません。お玉で底のほうからすくって、お椀によそいました。

「けの汁」は、山菜と大根、人参が入ったみそ汁でした。食べ進めると‥‥ あ、大豆のくだいたのも入っています。呉汁と似てます。呉汁は水もどしした大豆を使いますが、津軽伝統郷土料理では毛豆を使っているから「けの汁」なのかも?

と考えていたら、『弘前藩よろず生活図鑑 ダイジェスト版』に「けの汁」についての記載を見つけました。前日立ち寄った弘前城近くの弘前市立観光館で入手した冊子です。

けの汁は古い昔から津軽に伝わる小正月の行事食である。けの汁は津軽の七草ともいわれる。〜 多くは、大根、人参、牛蒡などの野菜類、ふき、わらび、ぜんまいなどの山菜類、それに油揚げ、凍み豆腐、大豆を細かく砕いたずんだなどの大豆製品を基本的な材料として、味噌、醤油などで味付けをした素朴な料理である。

〜 けの汁の呼称について様々なことが言われてきたが、けの汁の「け」は方言で、「かゆ=粥」のことであろう。〜 ちなみに秋田では「粥」を「きゃ」などと呼んでいる。秋田でのけの汁は「きゃの汁」「きゃのっこ」などである。

郷土食物史家・木村守克さんが書かれています

 

そうでしたか、「けの汁のけ」は「毛豆のけ」ではなかったのですね〜

 

枝豆のしぐれ煮

では、「しぐれ煮」の「しぐれ」は何?

枝豆が、ひたし豆のように出汁醤油に浸けられています。ニシンだったと思いますが、お魚を小さくしたものも一緒に入っていました。

ホテルの親切な料理人さんにお訊ねしましたら、「しょうがを加えて煮込んだもの」を「しぐれ煮」というそうです。調理法については、あいにく和食ご担当の方がモーニングの時間帯に入っておられず、作り方手順には至りませんでした。

 

豆以外では、弘前名物 いがめんち、津軽郷土料理 貝焼き味噌、ばっけ味噌も記録しています。「ばっけ」は、ふきのとうのツボミのことをいうそうです。

青森、津軽、弘前、‥‥私はこの土地の食べ物が、性に合っているようです。どれも、おいしいのばかり。朝からおなかいっぱいになりました。(^^)

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豆・豆料理探検家
豆料理アドバイザー

五木 のどか

福岡県生まれ、京都市在住。個人事務所 who(ふー)所属。豆の原稿執筆、レシピ開発、販売促進などに携わる傍ら、豆好きな人を増やすため、豆料理の楽しさやおいしさ、使い方を伝える活動を展開している。 | 詳細はこちら
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