豆は「しあわせ」のタネである

奈良県産大豆で味噌の仕込み

味噌の仕込みに必要なもの

味噌を仕込むベストシーズンは11月から2月、3月頃までと言われます。おそらくそれは仕込んだ味噌を半年寝かせて食べられる状態になるから。発酵が進まないうちに気温が高くなりすぎると、腐敗の心配が高くなるからではないかと思います。

10月某日、奈良の大豆を使って料理人さん達と味噌の仕込みを行いました。材料は今回、大豆2kg、塩1kg、麹2kgを使いました。加えて、味噌づくりに欠かせない材料は「水」です。

乾燥豆が水を吸って2〜3倍に大きく膨らむことを考えると、使う水は大事ですね。私は豆を洗うときも煮るときも、浄水器を通した水を使っています。

 

味噌の仕込み ビギナー篇

1.前の日から水浸けした大豆2kgをやわらかく茹で、準備は万端です。茹で汁は捨てずに残しておいてください。コップ1〜2杯あれば大丈夫。できたら一度、茹で汁の味見もしておいてくださいね。ほんのり甘い豆の味、大豆によって煮汁の味が違うんですよ〜。

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2.いつもは手作業でつぶす大豆を、今回はフードカッターと半分半分で細かくしました。

フードカッターを使うときは数回に分けてクラッシュし、粒を細かくつぶしてください。途中でスプーンなどを用い、まんべんなく生地をならしながらそぼろ状に。ペースト状までつぶすのは、つぶし過ぎかもしれません。

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3.麹と塩を混ぜ合わせて、塩きりをします。手をケガしていたりすると沁みてきますから、心配なときは薄手のゴム手袋を使ってください。板麹はほぐしてから、麹と塩、全体がまんべんなく混ざるようしっかり混ぜてください。

 

4.大きなボウルに潰した大豆と塩きりした麹を入れて混ぜ合わせます。

手のひらで押すような感じで、大豆と麹をまとめてください。体重をかけて団子をつくるときのようにまとめます。ポロポロするとき、残しておいた大豆の煮汁を加えてください。お玉半分ずつくらい、かたさを見ながら加えます。

生地を手のひらにのせ指を閉じ、指と指の隙間からウニュ〜と出るくらいのかたさに。

 

5.合わせた味噌の生地をまるめて味噌団子を作ります。ソフトボール1号玉くらいの大きさでしょうか。大き過ぎず、小さ過ぎず、全部を同じくらいの大きさにまるめてください。

 

6.アルコール消毒しておいた保存容器に味噌玉を入れ、表面をならします。ラップ材をのせ、空気を出して上部4辺に塩をおき、蓋をして保管します。

保管場所は空気が動く冷暗所に。3ヵ月後に天地返し6ヵ月後には味噌完成です。

 

※手順3〜6については(一緒に仕込みをしていたため)写真が撮れず、機会をみて後日、詳しく紹介します。

 

手づくり味噌の食べ比べ

仕込んだばかりの味噌が食べられるようになるのは半年後から。

この日は、これまでに私が仕込んでおいた味噌2種を使って食べ比べをしていただきました。

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・写真左上  2013年仕込 錦大玉大豆(滋賀県産)の味噌 しめじとオカヒジキのみそ汁

・写真右下  2015年1月仕込 紅大豆(山形県産)の味噌 玉ネギとレモンのみそ汁

食べ比べをすると、味の違いがよくわかります。レモンはテレビで見た菊乃井  村田シェフ考案のみそ汁です。意外性があり、好き嫌いが分かれます(私は好きです)。

 

さて、この度の奈良県産大豆は、どんなお味の味噌になるのでしょう‥‥ Kシェフ、M料理長、Wさん、写真ご協力ありがとうございます。

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豆ラボでは11月、味噌の仕込教室開催を計画中です。参加希望の方は、コメント欄からリクエストしてください。

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豆・豆料理探検家
豆料理アドバイザー

五木 のどか

福岡県生まれ、京都市在住。個人事務所 who(ふー)所属。豆の原稿執筆、レシピ開発、販売促進などに携わる傍ら、豆好きな人を増やすため、豆料理の楽しさやおいしさ、使い方を伝える活動を展開している。 | 詳細はこちら
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