豆は「しあわせ」のタネである

「黒豆のマリネ」の金子シェフの店を訪ねる

西荻窪「ビストロ サン ル スー」へ

東京出張の前泊で、長年思っていたビストロにて食事をする機会に恵まれました。アメリカ出張にもご一緒したO課長が、私の行きたい店を予約して、ご馳走してくださいました。

そのお店は西荻窪にある「ビストロ サン ル スー」。

ずっと以前レシピ制作の仕事をしていた頃に考案した「黒豆と洋梨のマリネ」。そのヒントとなった原型の「黒豆のマリネ」を作られたのが、サン ル スーの金子ご夫妻です。

雑誌dancyu の2008年12月号で覚えた金子夫妻の「黒豆のマリネ」を、私は何回も作りました。「豆・雑穀の専門店 すずや」さんのサイトに私のレシピが載ったのは2013年の11月頃。金子シェフにいつか会いに行きたいと思いながら、一人でフレンチを食べるのも‥‥ と実現せぬまま何年もたっていました。

 

「サン ル スー」の料理に豆を見る

サン ル スーのコース料理は、4タイプありました。私たちはメニューをガン見して、好きなものを選べるコースにし、オードブルとデザートを1皿ずつ追加し、すべてを完食。何かに誰かが書かれていた「1990年代フレンチ」の印象を感じながら、じっくり味わいました。

豆が使われている料理を意識してチョイス。

◎オードブルの「そら豆包み」/仏産ホワイトアスパラとカニ・ソラマメのパートブリック包み焼き

◎O課長のメイン料理の豚足も入ったカスレに白いんげん(おそらくホワイトノーザン?)

◎デザートの小豆が入ったブリュレ。

 

どれも、私みたいな豆フェチが食べるから「豆!」であって、ノーマルな人が食べたら料理の中に「あ、豆か」と気付くくらいの上手な馴染ませ方が印象的でした。

自分で作ると「この豆はね、◯◯豆で云々かんぬん‥‥」と、いちいち口に出して説明し、豆を強調し過ぎるのです。豆ビームを放つ豆料理になってしまい、食べる人の負担を重くする始末。

金子シェフの料理をいただいていたら、ズキッとそのことに気付きました。私にはどの料理も、愛あるやさしい料理に感じられました。

 

帰りに、ご挨拶させていただく

長くゆったりとした食事の時間を満喫し、帰り際、シェフとマダムにご挨拶させていただきました。シェフのお名前は、金子淑光さん。「黒豆のマリネ」エピソードを喜んでくださり、断りもなく勝手に書いたことを怒られもせず、ニコニコと対応してくださいました。

マリネを白ワインビネガーではなく、シェリービネガーにしたのはマダムの発案だそう。「味が締まるから」と言っておられました。

「前もって言ってくれたら、もっと豆を使って作ってたのに」とニコニコ顔。

金子シェフのお名前の「淑(しゅく)」という字には「心やさしく正しい。しとやか。よい。よしとする」という意味が載っています。金子シェフの料理は、やさしさが光る料理なのですね。

次は自分で予約して、東京の知人を誰か引っ張って行こうと思いました。フレンチの金子シェフの豆の使い方を、もっと勉強したいです。東京の知人の皆さま、よろしくお願い致します。

 

ビストロ サン ル スー 東京都杉並区西荻南3-17-4-2F TEL 03-3247-1408

12:00〜14:00、18:00〜21:30/月・火定休

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豆・豆料理探検家
豆料理アドバイザー

五木 のどか

福岡県生まれ、京都市在住。個人事務所 who(ふー)所属。豆の原稿執筆、レシピ開発、販売促進などに携わる傍ら、豆好きな人を増やすため、豆料理の楽しさやおいしさ、使い方を伝える活動を展開している。 | 詳細はこちら

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