豆は「しあわせ」のタネである

北白川の「清水とうふ店」へ

とうふ屋のある町は いい町だ

毎日新聞に月に1回、連載を書かせていただいています。今のところ京都市内に限定して、町のとうふ屋さんに取材をお願いしています。

これまで20軒のおとうふ屋さんにご協力いただきました。中には、ゆば屋さんや湯豆腐屋さんもあります。

取材させていただくとうふ屋さんは、毎回、自分でとうふ屋さんを探し出して実際に出向いて購入した上で、「ここを書きたい」と思ったお店に取材申込をしています。

中には新聞掲載を断られるお店もありますから、スイスイとはいきません。1軒のとうふ屋さんの影に、2軒、3軒、断られたお店やパスしたお店がかくれています。

次回のとうふ屋さんを求め、未踏のお店を訪ねてみました。

 

北白川の「清水とうふ店」へ

北白川と言えば、銀閣寺道のバス停で降りて歩くあの界隈。以前行ったことがある「草喰 なかひがし」さんのあの辺り? と見当つけて行ったら、ハズレてました。

哲学の道方向を見て、今出川通と白川通の交差点より少し手前の左側、疎水を渡って行きます。

「清水とうふ店」の看板と、とうふ屋さんっぽい店構えで、場所を間違わなければすぐに見つけられます。

とうふ屋さんの辺りは小売店と住宅地が混在し、大きい通りから入ったところにありますから、観光客が通りがかりに見つける感じではありません。お馴染みのお客さまが、今日のとうふを求めて行く感じ。

おとうふは、白豆腐、絹ごしとうふが180円。お揚げも180円。ほかに、厚揚げと何かがありました。

「こんにちは〜」と声をかけると、中からご主人が出て来てくださいました。その風貌に驚きました。幼少期にお世話になった実家のお隣の左官のおじさんによく似た雰囲気なのです。「あぁ、この方が作られるおとうふなら、やさしいお味がするだろうな」と思いました。

私が買ったのは、白豆腐とお揚げ、合わせて360円でした。

おとうふ屋さんを後にし、せっかくなので疎水あたりの紅葉を眺めて帰ってきました。

 

白豆腐とお揚げ

容器からはみ出す大きさの白豆腐、計ってみると590gほどありました。「白豆腐を一つ」とお願いすると、白髪のおじさんが水槽からすくって容器に入れてくださいました。

夕暮れにもう少しあったから、時間がゆっくり流れている気がしました。

ふっくら白豆腐、これを食べるなら肉豆腐で食べたい。すき焼き味に甘塩っぱく炊いて、玉子を落として食べましょう。白ネギも忘れてはなりません。

お揚げは、大きめにカットして「おでん」でしょうか。

肉厚で無骨な雰囲気のお揚げ。あのおじさんが、朝1枚ずつ揚げたのでしょうね。

清水とうふ店、北白川の一角にあるとうふ屋さんです。

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豆・豆料理探検家
豆料理アドバイザー

五木 のどか

福岡県生まれ、京都市在住。個人事務所 who(ふー)所属。豆の原稿執筆、レシピ開発、販売促進などに携わる傍ら、豆好きな人を増やすため、豆料理の楽しさやおいしさ、使い方を伝える活動を展開している。 | 詳細はこちら
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