豆は「しあわせ」のタネである

【鶴岡】だだちゃ豆のいろはを教わる(1)

十五代 治五左エ門の石塚さんに逢いに行く

「だだちゃ豆を栽培しています。いつか鶴岡にも来てください」と石塚さんからご連絡をいただき、FB友だちになりました。

気持ちの通うやり取りが始まったのは7月くらいから。その誠実なお人柄が心に響き、治五左エ門のだだちゃ豆のおいしさに導かれ、鶴岡に行こうと思い立ちました。

9月20日の弘前「最強毛豆決定戦 最終章」とくっ付けて、鶴岡行きを決行。畑にまだ、だだちゃ豆が生えているうちに‥‥ と考えました。

あとでわかったことに、鶴岡のだだちゃ豆の大半は9月中旬頃に収穫が終了。種類豊富な治五左エ門さんの畑だったから、まだ晩生のだだちゃ豆が畑にあったのです。

 

おいしい庄内空港から、「もんとあ〜る」へ

石塚さんは空港で迎えてくださり、そこからJA鶴岡「もんとあ〜る」へ、責任者の瀧本啓 課長をお訪ねしました。

店名「ファーマーズマーケット もんとあ〜る」、ファーマーズマーケットと聞くと、私の脳裏に浮ぶのはアリス・ウォータースさん。4月にバークレーのシェ・パニースで奇跡的にお目にかかることができました。そんなイメージから、うきうきした気持ちで店の中へ。

広い売り場には、10人ほどの農家さんのだだちゃ豆が並んでいました。ピーク時は、その数倍のだだちゃ豆が並ぶとか。あ、「もんとあ〜る」は、鶴岡弁で「たくさんある」と、MONT=山を掛けたネーミングなのだそう。ステキです。すぐに、だだちゃ豆が山のようにある光景を思い浮かべました。

 

8月8日は、だだちゃ豆の日

8月8日が「だだちゃ豆の日」というのも、私にとっては収穫です。「8」という字が、莢の中でぷっくりと膨らむ2粒豆の姿と似ているから、とお聞きしました。

500gで670円という産地価格もさることながら、地元では500g入りのだだちゃ豆の袋が当り前のように並んでいました。

だだちゃ豆のジェラート、シェイクにソフトクリーム、‥‥この辺りで我慢できなくなって買っちゃいました。

石塚さんとの初2ショットは、白山茶寮のだだちゃ豆ソフト。一生の記念です。

フレーバーを使わず、豆の粒をつぶして混ぜた だだちゃ豆ソフト250円、粒感が残るだだちゃ豆が食感と風味を伴い、ソフトクリームをおいしくしていました。

衣川希 店長にもつないでいただき、お二人から だだちゃ豆商品をたくさん持たせていただきました。

明石家さんまさんで火がついた品薄の「殿様のだだちゃ豆 フリーズドライ」、だだちゃ豆のおにぎり、だだちゃ豆しぼりの手ぬぐいとタオル‥‥、さすが産地です。だだちゃ豆のお酒もちょうだいしました。もんとなお土産を、ありがとうございます!

 

J A鶴岡の充実した だだちゃ豆設備

本当は、もんとあ〜るのあと、だだちゃ豆の発祥と豆畑視察に回るのですが、ここはJAさん続きで、大型施設を先に載せます。

事前に、鶴岡市農業協同組合のコンノさまにアポイントをとり、「マツコの知らない世界で映像紹介された2億円の設備を見せていただけないでしょうか?」とお願いしました。そして、だだちゃ豆レーンが終了した状態の選別施設と、だだちゃ豆を瞬間冷凍する大型の冷凍設備を見せていただきました。

通常は見学が困難な施設。役得です。マツコさんと、関係者の皆さまのおかげです。ありがとうございます!

中のことは機密事項も多いため、素人が書くことは控えます。

が、JA鶴岡さんの今年の 殿様のだだちゃ豆出荷量は900トン、冷凍の殿様のだだちゃ豆の扱いは年間50トンとのこと。

選別施設に貼られた「外品」ほか、だだちゃ豆の選別基準に、あの袋入りの「殿様のだだちゃ豆」のクオリティの高さを思いました。収穫したその日に選別され、クール便で各地へ出荷されます。関西にはAIR便も使われるとのこと。殿様のだだちゃ豆は、飛行機に載って関西に届いていたのですね!

京都で見かける同じ袋に入って298円で売られるものと、498円で売られるものの違いを訊ねました。すると、輸送方法(空輸と陸送)の違い、200gと250gの違い、売場の地価、間に何社入るか、利益率の違いなどによるものだろうと‥‥

これから、袋に入った「殿様のだだちゃ豆」を見たら、私はこの施設を思い出すでしょう。

今年はもう終わりですね。ケンミンSHOWでも、だだちゃ豆を紹介されてましたが、 続きは来年ですね。

今年、この施設が稼働したのは、7月下旬から9月中旬にかけて50日間とのこと。たったの50日のために、2億円の設備!(実際は、隣の施設と合わせるともっと巨額) JA鶴岡さんの だだちゃ豆にかける意気込みを実感しました。

園芸特産課の佐藤国広 営農指導主任、上林誠 販売主任、連休前の週末夕方にも関わらずご対応くださり、ありがとうございました。

JA鶴岡/鶴岡市農業協同組合 鶴岡市覚岸寺字水上199 TEL 0235-29-2828(代)

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  1. 2020年 8月 21日

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豆・豆料理探検家
豆料理アドバイザー

五木 のどか

福岡県生まれ、京都市在住。個人事務所 who(ふー)所属。豆の原稿執筆、レシピ開発、販売促進などに携わる傍ら、豆好きな人を増やすため、豆料理の楽しさやおいしさ、使い方を伝える活動を展開している。 | 詳細はこちら
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