豆は「しあわせ」のタネである

能登の水ようかん

石川県輪島市のおみやげ

先週末に京都に来た友人からいただいたお土産です。

輪島名物の水ようかん。明治20年創業、良澤本店の商品です。

豆トモの友人は、私の何倍も豆のことに詳しくて、自分で豆を育て、和菓子を作る実力の持ち主です。

水ようかんに添えられたメッセージには、

「コタツにみかんの様に、水ようかんは冬の輪島の名物です。

新もの小豆をうすめて皆でおいしくいただく工夫とか‥‥」

と書かれていました。

 

輪島名物の水ようかん

写真を撮ったのが夜の光の下で、今ひとつですが、本物はもっと「ひゃっこくおいしい」気配をかもしています。

細長い水ようかんが6切れ入っています。1切れずつ出して、半分の長さに切って器に盛ると‥‥

水ようかん、お刺身のようにも見えますね。

スーッと切って、パクッと口へ運ぶと‥‥ 最初のひと口目は、ようかんの甘さの奥にある塩っぱさが届きました。

しばらく食べていると、口が馴染んできて、塩っぱさは感じなくなります。

「あぁ、水ようかんも能登の味!」と思いました。

 

能登の味噌や醤油は、京都の味に馴染んだ口にはちょっと塩っぱく感じます。それは、水辺の寒い土地特有の味なんだろうなと、以前から思っていました。

明治時代から続く能登の老舗の水ようかんも、能登らしい味をしっかり醸す水ようかんでした。

「皆でおいしく味わう工夫」が水ようかんの始まりとしたら、先人の知恵はすごいなと思います。

福井の水ようかん、仙太郎の水ようかん、輪島の水ようかん、どれも小豆と砂糖や黒砂糖と寒天が材料で‥‥ 味や質感がちょっとずつ違うのもまた、土地柄が表れて面白いなと思います。

 

かつてテレビで見た、着物にちょんまげ時代に、大阪かどこかで誰かが水ようかんを作り出すような番組を見た記憶があります。

夏も冬もおいしい水ようかん、考えた人たちは素晴らしいです。「薄めて、分け合って味わう」愛ある食べ物だなと思います。

Hさん、能登の水ようかん、ごちそうさまでした。

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豆・豆料理探検家
豆料理アドバイザー

五木 のどか

福岡県生まれ、京都市在住。個人事務所 who(ふー)所属。豆の原稿執筆、レシピ開発、販売促進などに携わる傍ら、豆好きな人を増やすため、豆料理の楽しさやおいしさ、使い方を伝える活動を展開している。 | 詳細はこちら
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