とらやの「亥の子餅」と薯蕷饅頭
コロナの影響で
11月1日は毎年、護王神社の亥子祭にお邪魔しています。今年は新型コロナウイルス感染症予防のため一般参加は叶わず、昼間におまいりだけ済ませてきました。
せっかくだからと思ったけど、12時半過ぎにはもう「亥子餅」は完売していました。残念。本当は夜に、神社の職員さんたちが搗いてくださる亥子餅が好きなのですが、それも今年はお預けです。ほわっと温かくて、ほんのり甘い亥子餅。ごま、小豆、栗が入るのが本来の姿らしく、護王神社の亥子餅には確かカリンが入っていました。
亥の子餅の唄では「亥の月、亥の日の亥の子刻」に食べる亥の子餅、今日食べたいと思い、近くの和菓子屋さんへ。
亥の子餅を求め、とらや一条店へ
護王神社から一番近い和菓子屋さんの「とらや」さんへ、亥の子餅を求めて行ってみました。が、今日は11月1日、13時過ぎには既に完売していました。喫茶に訊ねてくださり、そちらの亥の子餅を一つ譲っていただきました。
とらやの亥の子餅(右)、ひとつ486円。
亥の子餅は、抹茶を点てていただきました。ケースの蓋を取ると「芳ばし きな粉」の香しさが鼻に届きます。黒文字をおいてみると、なんかちょっと、カタイ? 思ったよりカタイ? 時間がたってる? そんなはず、ない。だって、とらや だし‥‥
と思って、改めて「季節の生菓子」しおりに目をやると、〜鎌倉時代の文献を参考に、きな粉・干柿・ごまを混ぜ込んだ餅製の生地で御膳餡を包みました。現在は、茶道の炉開きにも使われます〜 とありました。
そうなんですね。餅の生地には干柿が入っている! 干柿の甘さが餅米とミックスして生まれた食感のようでした。納得。
御膳餡は、やさしい味わいの こし餡でした。こし餡のことを「御膳餡」と呼ぶことも初めて知りました。486円は、日本の和菓子文化を学ぶには、安過ぎる授業料です。
とらやの薯蕷饅頭
この前書いたFacebookにコメントが付いて、「とらやは薯蕷饅頭がいちばん好き」と書いてくださった方がおられ、私はとらやで薯蕷饅頭を買った経験がなく、今日初めて買ってみました。
最初の写真の左側です。ひとつ486円。『洛陽のみち』という菓銘が付いています。
〜「洛陽」とも呼ばれた京都の町を表現しています。東西南北に碁盤の目のように配された道を焼き印で、季節の移ろいを紅・緑・黄のにおい(色差し)で著しました〜 と書かれていました。
さすが、ケーキと張り合える薯蕷饅頭。薯蕷バランスが均一で、あんこも格別。甘すぎず、甘くなさ過ぎず、絶妙の塩梅です。
450円+税には、個包装のケース代、黒文字代、小箱代、紙の手提げ袋代が含まれ、私がいただいた「季節の生菓子」しおりも、間接的に含まれているはずで‥‥
とらやさんの薯蕷饅頭は半月ずつ変わるようで、11/16からは「山路の菊」に変わります。ちなみに、山芋を使う薯蕷饅頭は、9月から5月頃の販売だそうです。
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