「豆フォーラム2024 in 神戸」に参加
神戸にて、おそらく5年ぶりの開催?
神戸朝日ホールにて開催された「豆フォーラム2024 in 神戸」に参加しました。
あずき博士・加藤淳先生の基調講演と、豆と食のエキスパートさんたちによるパネルディスカッションで、およそ2時間半の充実した豆時間を過ごさせていただきました。
「コロナ感染症による休止期間があって」とのことでしたから、フォーラムとしてのリアル開催は5年ぶり? 今回もたくさんの学びを得ました。おさらいの意味も含め、忘れないように記載しておきます。
参加費は無料でありながら恒例のおみやげ、今年はこんなお品をいただきました。来年は、皆さまもぜひご参加ください。豆好きさんにはもちろん、食に興味がある方にも、納得のフォーラムだと思います。
加藤淳先生のご講演より
記録に残すのは、私にとって学びとなったことです。認識ちがい、メモのミスがありましたらご指摘ください。
・レンズ豆は紀元前から存在し、メガネのレンズのほうが後発。レンズ豆に似ているからメガネのレンズは「レンズ」と言われるようになった。
・マメ科植物は全部で18,000種ほど。白クローバーやニセアカシアなどもマメ科植物。現在、食用とされるマメ科植物は70種ほど。
・pulse(パルス)は、乾燥豆を指す。pulsesは複数形
・大豆の原産地は中国の満州あたり、ロシアの国境近く
・一般の大豆にはショ糖が平均6%ほど含まれるのに対し、北海道産は平均8%ほど含まれる。北海道産大豆は、他地域で栽培されるものより甘みが感じられる。2%の差はヒトの味覚でわかる差。
・大豆の花は白や紫色の小さい花。小豆は全て黄色い花で、花は1cmほどあり大豆より大きい。
・ホクレンの大豆ミートは、北海道産大豆のみが使われている。・・・甘みが感じられる?
・小豆の原産地は中国と日本。14〜15年前からの新たな学説として日本も加わった。縄文時代の遺跡から、小豆も発掘された。
・炭水化物を嫌う人もいるが、糖質と食物繊維を含んでいる。かつての食生活では、日本人は27gの食物繊維を摂取していた。現在は男性の目標21g、女性18gとされるが、おおよそ足りていない。
・食物繊維は野菜から摂るより、豆で摂るのが効率的。
パワポで、資料もたくさんご提示いただきました。
加藤先生が考案された小豆の調理法、「煮あずき製法」はコチラ
パネルディスカッションより
ご登壇されたのは、先述の加藤淳 先生、「蒸し豆」のマルヤナギ小倉屋 常務の柳本健一さん、甲南女子大学講師の境田可奈子先生、日本オーガニック検査員協会 代表理事の板敷美加さん(ファシリテーター)でした。
柳本常務 ▶︎ 今年は「蒸し豆」発売から20周年。日本に「蒸し豆」というジャンルがなかった時代に売り出した、マルヤナギさんが先駆者。
・蒸し豆は袋の中に豆と水を入れて蒸しているから、豆の栄養成分を余すところなく全て摂取することができる。
・おみやげにいただいた「蒸しサラダ豆」には大豆・青えんどう・赤いんげん・黒大豆・ひよこ豆の5種類が入る。適正茹で時間は豆によって違うのに、一つの袋で加熱温度や時間を調整して5種類のあんばいを調えておられるところが素晴らしいと思う。
・蒸し大豆は既にアメリカ進出を果たし、プロテインやファイバーを強調したヘルシースナックとして販売されている。
・蒸し豆は炊き上がったご飯に混ぜるだけで「混ぜご飯」になる。みそ汁に入れたり、カレーのトッピングにしたり、スムージーにしたり、ポテチ感覚でそのまま食べたり・・・ 快便につながると喜ばれている。
・以前は「意識高い系」の奥さま方に支持されていた蒸し豆は、現在カラダを鍛えたい男子にも好まれている。PR大使に「なかやまきんに君」さんを起用
・甘い豆、甘くない豆料理、蒸し豆・・・豆にいろんなジャンルが増えて、毎日ちょっとずつ違う選択肢があるように、豆のフィールドが増えていくことを願う。のご発言、ナイス!
境田先生 ▶︎ 「防災食に豆」の発想は、ちょっと無理がある気がした。パッククッキングのお赤飯を紹介されていたが、「非常時に誰か、する?」と思った。それより、蒸し豆のほうが格段手軽で、加熱調理しなくても食べられて、常温で保存できるから現実的だと思う。
・「間食を豆に変えて、豆ブームを作りましょう」のお言葉に賛成です。しかし、市販のスカスカのスナック菓子は、ちょっと違うかなと。豆を使ったお菓子、ロットが小さすぎて高額なのがネックですね〜・・・
・おみやげのアルファー化米と蒸しサラダ豆を使う「韓国おにぎり」のレシピ、参考にチャレンジしてみたい。パッククッキングも、平時に練習してみたいと思う。
板敷さん ▶︎ スラリと背が高い美人さん。大豆と豆類がご専門とのことで、別の機会にでもお話ができたらなと思った。誠実に司会役を務めておられたのが印象的だった。
加藤先生 ▶︎ 豆を甘くして食べる食文化は、海外では珍しい。同じ「甘さ」でも、生クリーム系の甘さのほうが、あんこの甘さより海外の人の口には馴染みがある。それは、粒子の大きさが生クリーム系のほうが(10ミクロン+甘さ)細かくて、あん粒子のほうが大きいところに砂糖がのっかっているから。海外の人は、あんこ系を「甘すぎて食べられない」と言い、日本人は生クリーム系のどっきりする甘さを不得意とする。
・豆の保存期間は常温で2年間。−20℃で保存すると5年、10年と長くなる。家庭用冷蔵庫で保存する際は、水分の蒸発を防ぐために必ず密封容器に入れること。
・小豆は猛暑日が1週間以上続くと高温障害を受ける。花が付かない、受粉しない、病害虫が発生するなどを避けるため、農家さんはタネを撒く時期を調整したり、収穫時期を早めたりしながら天気を気にしている。
・暑さに強い品種に改良しようとすると、豆の場合は10年がかり。
・「豆活!! HOKKAIDO」としての活動と、新刊を上梓されたこと。
新刊「小豆の力」はなぜスゴイ? を購入し、サインをいただきました。
豆に興味関心を持ち、常食する人がもっともっと増えていくことを願います。
日々豆好日、私も豆のある暮らしを続けます 😊
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