豆は「しあわせ」のタネである

自分でつくる「豆かん」

「㐂み家」さんの真似をして

最初に「豆かん」を食べたのは、10年ちょっと前? 福岡県久留米市の「穀物屋 森光商店」で初めて「豆かん」の存在を知りました。豆餅やあんみつに入っている赤えんどうを、あんなふうにどっさり食べるのは想定外で、たいそうセンセーショナルに感じました。

京都市左京区浄土寺に「豆かん」で有名な㐂み家」さんがあります。そこの豆かん(写真)も何度か食べに行きました。豆かんって、赤えんどうと寒天の組み合せで、すこぶる人をしあわせな気分にしてくれます。偉大です。

「じゃあ、自分でも作ってみよう」とチャレンジ。作るのは難しくはないのですが、なかなかどうして、㐂み家さんのあの感じにするのは‥‥ 難しいです。かたすぎず、やわすぎない、皮の厚さが気にならない状態に豆を茹でる加減が絶妙です。

 

赤えんどうを茹でましょう

では、一緒に作ってみましょう。

写真は、赤えんどうの乾燥状態と茹であとです。

①赤えんどうを水洗いして丸1日ほど水に浸し、充分にもどす。ここを怠ると、豆が均一に茹で上がりません。9月、10月頃の赤えんどうの新豆は、もっと早くもどります。

②赤えんどうを茹でるときは、豆を浸しておいた水は捨てて、新しい水で茹でてください。沸騰して泡(アク)がブクブクしてきたら、一度茹でこぼし。また、新しい水で中火にして20〜30分茹でます。そのとき、少し塩を加えます。私は豆1カップに小さじ1/4くらい入れています。

1粒、2粒つまんでみて、茹で加減を調整してください。

 

寒天は心持ちやわらかめに作りましょう

次に寒天を作ります。寒天の作り始めは、冷ます時間も必要ですし、赤えんどうの②に取りかかる前のほうが良いかもしれません。私は市販の粉寒天(京都 山城屋 粉寒天)を使っています。

③指定の分量より、やや水を増やして寒天を作る。(山城屋の寒天は1包4g入りに水500cc/私は1包を600ccで作っています。もっとユルクしたいときは水を700ccにしています)

④寒天は水に溶かしてから火にかけます。加熱するときも、かき混ぜながら熱し、沸騰したら弱火で更に2分混ぜながら加熱します。

⑤寒天が完全に溶けたら、蓋付きの容器に入れて常温まで冷まします。冷めたら冷蔵庫で、いい感じに冷やしてください。

 

黒蜜もいいけど、和三盆糖もね

⑥出来上がった寒天を、さいの目に切ります。1cm角くらいが良いと思います。

⑦切った寒天を容器に入れて、赤えんどう水煮を好みの量たっぷりのせて、黒みつやきな粉をかけるのが一般的。私は甘すぎる黒蜜が苦手ですから、和三盆糖をかけています。

あんこがある時は、あんこときな粉をかけたりすることも‥‥

自分で作る「豆かん」、時間はかかりますが、原価は大してかかりません。夏気分を盛り上げるのに、いいですよ。

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豆・豆料理探検家
豆料理アドバイザー

五木 のどか

福岡県生まれ、京都市在住。個人事務所 who(ふー)所属。豆の原稿執筆、レシピ開発、販売促進などに携わる傍ら、豆好きな人を増やすため、豆料理の楽しさやおいしさ、使い方を伝える活動を展開している。 | 詳細はこちら
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