【徳島県鳴門市】大塚国際美術館にて、豆3つ
大塚国際美術館・・・ いつかは行ってみたいと念願してました
6月某日、徳島県鳴門市にある大塚国際美術館に行く機会に恵まれました。これまでいろんな人から聞いて、テレビや雑誌などで見て、自分でも行ってみたいと念願してきました。
そうしたら、お仕事先のご厚意で実現。ありがたいことです。
私はクルマに便乗させていただき、淡路島を渡るルートで行きました。新幹線の新神戸駅か、JRの三ノ宮駅もしくは舞子駅あたりから、高速バスで行くルートもあるようです。
大塚国際美術館 は、驚きの連続でした。
広大な敷地、おそるべき展示数
その広さと言ったら、桁はずれ。地下3階から地上2階まで、山ひとつ、くり抜いた造りになっていました。
大塚国際美術館。ここは原作を陶板に焼き付けて複製し、原寸大で展示されています。世界26カ国の名画1,000点以上を陶板に模して展示しているとのこと。
陶板だから写真OK、さわって怒られない、汚れたら磨ける、表面に油絵の具の塗り重ねも再現されているのです。
これだけの作品の使用許可を取るために世界各地に交渉に赴き、この壮大な規模で実現されたことに敬服いたします。元は鳴門の白砂でタイルを作ることから始まり、そこに名画を描くことで鳴門に人を呼び、経済を回すことに‥‥ というような裏話にも惹かれました。
バチカンのシスティーナ礼拝堂(ミケランジェロ)に始まり、ボティチェリの「ヴィーナスの誕生」や、ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」「モナ・リザ」、フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」など、私の知る作品も多数ありました。モネの言葉に従い、「睡蓮」は屋外に展示され、陶板の威力を発揮。
ゴッホの「7つの ひまわり」、ミレーの「落ち穂拾い」「晩鐘」、クリムトの「接吻」、シャガール、ピカソ、レンブラント‥‥、これまで生きてきた中で見てきたおおよそが、ここに揃っている感じ。
1,000点以上の名画、観る者にも覚悟が必要です。軽い気持ちではコンプリートできません。
私たちは途中で1時間以上ランチタイムをとり、見終わったときにはヘトヘトになっていました。10時過ぎから15時過ぎまで、やり遂げた感いっぱいになりました。
豆と聞いて、生き返る
すみません、ホント、へとへとだったのです。が、言い出すことができず、まるで登山の七合目あたりを行くような頃‥‥、
同行のSさまが見つけてくださったのが「豆」が描かれた作品。
豆の王様の祝宴/ヨルダーンス ヤーコプ
どこに豆がある? 豆の王様って、この冠の人?
とか思いながら読んでいたら、どうもこれは1月のパイ「ガレット・デロワ」のことのようです。陶器製の人形か、そら豆を中に入れて焼き、カットしたパイを食べるときに人形、もしくは、そら豆が出てきたら当たり! その日1日、王様としてみんなから大切に扱われます。のアレですよ。たぶん‥‥
とすると、豆はこのパイの中ですね。
いや、冠をかぶった人が描かれているとしたら、既に豆は彼のおなかの中なのかも?
ハプスブルグ家のお宝、「夏」にも豆
「豆の王様の祝宴」を知るまでは、絵画に豆を追ってはいませんでした。しかし、以降、豆を意識して観ておりましたら‥‥ もう1つ見つけました。
夏(「四季」より)/アルチンボルド ジュゼッペ
これはきっと、見落とす人が多いと思います。野菜や果物を集めて描かれた人の横顔、その中に豆。
そう、口のところ。グリンピースでしょうか、歯が豆粒なのです。
作品名にも解説にも、豆とは一切出てきません。知ってるか、よっぽど意識して観ないと気づかないでしょう。ヘトヘトだったくせに、執念ですね〜
「睡蓮」広場に実る豆や、Who are you?
ランチをいただいたのは、睡蓮の広場。
カフェレストランから屋外に運び、豆を鑑賞しながら大塚さんの「ヴィーナスカレー」を味わいました。
で、この広場に、豆がいっぱい成り下がっていたのですよ。
なた豆ではないし、何豆だろう? マメ科植物であることは間違いないと思いつつ‥‥ 美術館スタッフさんにお訊ねしようと思いながら、2Fまで鑑賞し終わったら、何豆か訊くことを忘れるくらい意識は虚ろになっていました。
電話して、お訊ねしてみようかな‥‥
いえ、謎はナゾのまま、この日の佳き思い出とともに残しておくのが良いのかもしれません。
Sさま、ありがとうございました。おいしいの、ご馳走さまでした😊
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