豆は「しあわせ」のタネである

市販の味噌に含まれる「酒精」とは?

「酒精」は味噌に使われる食品添加物

毎年、11月から3月くらいまで、みそ仕込を希望される方々と一緒に、仕込会を開催しています。使う材料は、大豆・板こうじ(米こうじ)・塩・水のみ。昔むかしから日本にある食材です。

大豆はここ数年、山形県産の秘伝豆を使っています。豆の旨みが強い穏やかな味を醸します。

皆さんと仕込んだ味噌が無くなった時だけ、私は味噌を買っています。そのとき見るのは「酒精」が使われているかどうか。酒精(エチルアルコール)は、味噌を安定した状態に保つための食品添加物です。

「願わくば、食品添加物を摂取したくない派」の私は、酒精が使われていない味噌を探して買うようになりました。知らず嫌い‥‥ なんとなく雰囲気でしか知らない食品添加物「酒精」について、正しく勉強したいと思い書き始めました。

 

酒精は身近な食品に使われています

酒精は発酵アルコールに分類されます。みそ以外に、みりん、醤油、日本酒、ワイン、焼酎、生麺、お菓子、加工食品などにも使われているものがあります。

使用する一番の目的は、

・食品の発酵を止めるはたらき

・二酸化炭素の発生を止めるはたらき

があるためです。

例えば味噌は、水煮にしてすり潰した大豆と塩切りしたこうじを混ぜ合わせて仕込み、半年くらい発酵を続けて味噌になります。完成後も発酵は続くので、味や色味が変化します。

味は酸味が強くなっていくようです。色味は手作りみそを冷蔵庫保存していても、明るい黄土色 → 黄土色 → 茶色 → 焦茶色 → 黒っぽい色 と年数を経ることで変わっていきます。

その味の変化や色変化を止める役目をするのが「酒精」です。

市販の味噌や加工食品、生麺などの袋を開けたとき、ほわ〜んとアルコール臭を感じることがありますね。エチルアルコールのにおい? と思っていたあのニオイが酒精でした。

入っていないと袋の中で食品が呼吸し、袋がパンパンに膨らんでしまうのだとか。時々、「袋に小さい穴があいている」と書かれた食品を見かけることがありますね。

 

酒精に危険性はあるのでしょうか?

酒精は添加物に指定されていますが、アルコール成分であり、有害ではありません。アルコールに対し、アレルギーのある方は注意してください。

妊婦さんや赤ちゃん、クルマやバイク等の運転をする前の摂取については、酒精の配合比率は極めて微量であるため、さほど気にしなくても大丈夫なようです。ただし、過剰摂取は控えるほうが良いでしょう。

自家製みそに酒精を添加することは、まずありません。

気になる方は、賢く使い分けてください。

ご近所の味噌屋さんで味噌を選ぶとき、「酒精」について少し教わったので調べてみました。

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

豆行事や催しなど

2024年 4月
« 3月   5月 »
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30      

Plofile

豆・豆料理探検家
豆料理アドバイザー

五木 のどか

福岡県生まれ、京都市在住。個人事務所 who(ふー)所属。豆の原稿執筆、レシピ開発、販売促進などに携わる傍ら、豆好きな人を増やすため、豆料理の楽しさやおいしさ、使い方を伝える活動を展開している。 | 詳細はこちら
Instagram

バックナンバー