映画「あん」、もう1回観ました
樹木希林さん主演の映画「あん」
原作・ドリアン助川 監督・河瀬直美 主演 樹木希林、永瀬正敏
3月に京都シネマで観た映画「あん」を、5月1日(日)に北大路の京都市北文化会館でも上映されていました。
徳江さん(樹木希林さん)はハンセン病の人たちが暮らす施設で過ごし、人生の最後に初めて外で働くことをします。それが、どら焼き屋の「どら春」でした。影のある店長さんの役を、永瀬正敏が演じています。そこに中学生の女の子も加わって‥‥
「私達はこの世を見るために、聞くために生まれてきた。‥‥だとすれば、何かになれなくても、私達には生きる意味があるのよ」と徳江さん。亡くなった3日後に、店長と中学生宛に遺されたテープレコーダーの声が話しかけました。日・仏・独合作の、たいへん深い意味がある映画です。
その映画を観ながら、真っ暗な中で私がメモしたのは、あんこの作り方でした。
徳江さんのあんこ2
どうしたら、あんなに美味しそうなあんこができるのか、その手順をもう一度確かめたかったのです。
1. 小豆を水にひたす(映画では2kgと言っていました)
2. 茹でる(下茹で)
3. 水洗いする(通常の渋切りのタイミングで水洗いしていました)
4. 再度、茹でる(中火で小豆を煮る)
5. 蒸らす(蓋をして豆を落ち着かせる) しばし、そのまま寝かせる
6. 温まった小豆に水道水を細く落としながら、浮いてくるアクを流す
「静かに、静かに」と徳江さんは言っていました。水が透明になるまでアクを流します。
7. いよいよ蜜浸け。鍋に沸かした湯に砂糖を溶かし、茹でた小豆と小豆を漉したときの汁を一緒に蜜に浸します。
8. そして、待つ。「(茹でた小豆が)蜜に馴染んでもらうのよ。お見合いみたいなもんよ」と徳江さん。2時間くらい待つとのこと。
9. 鍋を火にかけ焦げないようにヘラで混ぜる。
「ヘラは鍋底に付けて」「ヘラは立てて混ぜるの」「時々混ぜるの。少しずつね」
10. 火を弱めて混ぜる。「豆は混ぜただけつぶれるから」
11. 水飴をひとかかえ しゃくって、混ぜる
というような手順でした。映画を観ながらのメモにつき、多少は認識違いがあるかもしれません。徳江さんのあんこは、実に美味しそうです。
あんこに、作っている徳江さんのお人柄が映っているようでした。
影ある店長の永瀬に徳江さんは、
「店長さん、おいしい時は笑うのよ」と微笑みかけます。
そんなあんこを作れるようになるには、あと20年、30年かかるのでしょうか。気が遠くなるような未来を空想するより、徳江さんのやり方を真似て、これからもう一度あんこを作ってみます。
「おいしい時は笑う」「ハッピーは、おいしいの隣にある」、豆にもそんなチカラがあると信じます。
コメント
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2017年 9月 19日トラックバック:あんサンド | 豆なブログ
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2017年 11月 02日トラックバック:小豆のお見合い | 豆なブログ
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2017年 12月 17日トラックバック:村上農場の小豆で「あんこ」づくり | 豆なブログ
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