豆は「しあわせ」のタネである

枝豆のサヤごと炊き込みご飯

豆とご飯は相性がいい

気がつけば、豆を使った炊き込みごはんをよく作っています。豆も穀物、米も穀物、相性が良しな組み合せです。

そして、枝豆はやさい豆。ゴボウや人参と同じように、炊き込みご飯に合うのです。

今回の枝豆ごはんは、大阪府「八尾の枝豆」を紹介するテレビ番組で視て、やってみよう! と思った「枝豆ごはん」です。

八尾のフレンチシェフが考案されたという「枝豆ごはん」は、豆のサヤを炊込むごはんでした。枝豆のサヤから、枝豆の香りがご飯に移るというのです。

 

サヤ活でつくる「枝豆ごはん」

テレビでは、お米とサヤだけを炊込んで、豆粒は後入れしていました。レシピは出ませんでしたから、自己流で試してみることに。

[材料]

・白米(うるち米) 1.5合

・もち米 0.5合

・枝豆(さや込み) 120g

・昆布10cm×10cmほど

  (テレビでは塩昆布が使われていました)

・塩 小さじ1/4×2

  (塩昆布を使うときは、塩は小さじ1/4のみ)

 

[作り方]

①白米ともち米を合わせて研ぐ。ザルにあげて30分ほどおく。

②枝豆をゴシゴシ2度洗い、3度洗いし、表面のうぶ毛を落とす。

▲ ③生の枝豆のサヤから豆粒を取り出す。剥きにくいので、先にスジを引っ張ってすき間に爪を立てて取り出す。

④米を炊飯器のお釜に入れ、2合分より気持ち少なめに水加減する。そこに、昆布と塩小さじ1/4、③のサヤだけを入れ、スイッチオン。

⑤小鍋に湯を沸かし、沸騰したら塩と枝豆の豆粒だけを入れて茹でる。目安は豆により3〜5分程度。1つつまんで茹で加減を調整する。

▲ ⑥炊飯ができたらサヤと昆布を取り出し、昆布を細切りにする。サヤは使わない。

▲ ⑦炊き上がったごはんに、茹でておいた豆と細切り昆布を混ぜて、再度炊飯器のフタをして10分ほど蒸らしたら、出来上り。

 

サヤごと炊き込みご飯をいただきました

ふっくらとおいしい枝豆ごはん。あと混ぜした枝豆にプリッとした食感が残り、ご飯との相性よし。適度な塩加減で、いくらでも食べられそうな枝豆ごはんです。

テレビでは、とっても枝豆の香りがすると言われていました。確かにふんわりおいしい香りがしますが、私の印象では「いつも通りに美味しい枝豆ごはん」で、テレビで言うほどは感じませんでした。

生の枝豆を剥く面倒さを考えたら、枝豆をサヤごと少量の熱湯で茹でて、その煮汁で炊くほうが手軽ではないかと思いました。茹でた枝豆を剥くのと、熱を加えない生の枝豆を剥くのでは、倍以上手を焼くと思います。

そして、その面倒を経てわかったこと。

今回は「尾浦だだちゃ豆」を使ったのですが、生のだだちゃ豆の豆粒は緑色をしています。その淡い緑色は、加熱すると灰色っぽく濁るのです。

だだちゃ豆を食べるとき、いつも、茶色っぽい色がついていると思っていた豆粒は、熱によって変色していた、ということがわかりました。

そう言えば、黒豆も茶豆も茹でることで、サヤ表面の膨らみに黒っぽさ、灰色っぽさ、茶色っぽさが見えてきます。それも、サヤの内側で緑色の豆が変色しているからなのですね。

サヤごと炊き込みごはんのおかげで、豆粒の色の変化を確認することができました。

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豆・豆料理探検家
豆料理アドバイザー

五木 のどか

福岡県生まれ、京都市在住。個人事務所 who(ふー)所属。豆の原稿執筆、レシピ開発、販売促進などに携わる傍ら、豆好きな人を増やすため、豆料理の楽しさやおいしさ、使い方を伝える活動を展開している。 | 詳細はこちら
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