豆は「しあわせ」のタネである

3.11と坂本廣子先生に教わったこと

あれから8年たちました

今朝、9時半頃だったか、京都市避難訓練警報が鳴りました。少し前から繰り返し、8年前のあの日から今日までの被災地のことが報道されています。

「防災」と聞くと、私はいつも故・坂本廣子先生を思い出します。坂本先生から「赤ちゃんと子どもの命を守る防災教室」のご講演をお聞きしたのは2017年5月末のこと。まだ2年もたっていません。

坂本先生は「私たちは危険を知らなすぎます。危険に遭遇して何もできないようでは、自分の命は守れません」と言って、ふだんのバッグの中身や排泄物の処理方法、キッチンペーパーで作るマスクの作り方、心臓マッサージの仕方など具体的なお話とやり方を教えてくださいました。

 

それらのお話の内容は、坂本廣子先生と坂本佳奈先生(ご長女さん)共著の「くらしの防災」という御本に掲載されています。

昨年6月、坂本先生はご逝去されましたが、サカモトキッチンスタジオは佳奈先生が引き継がれ、キッズキッチン協会の副会長にも就任されました。坂本廣子先生のご遺志が引き継がれて、皆に自分の命を守る防災意識がそなわることを願います。

 

子どもの脳の発達には豆が一押し

私が坂本廣子先生のことを知ったのは、先生が「全労済」の読みものに「子どもの脳の発達には豆が一押し」と題して、災害時の食を支える台所防災について書かれていました。その一節に

災害時の食事は、おにぎりやパンに偏りがちです。子どもは脳の発達期にあるため、そんな中でも質の良いたんぱく質を毎日とることが重要です。そこで私は、豆を食べることを勧めています大豆だけではなく豆類は全て良質なたんぱく質で、常温保存が可能です。いり豆、水煮缶やドライパック、きな粉、ようかんなども日ごろから切らさず食卓に登場させて食べ慣れておくとよいですね。

出典 Safety Family 2015・新年号

と書かれていました。

以下、2017年5月のご講演より再録します。

 

子どもの脳の発達には豆

災害時には、食糧の安定的な確保が難しくなります。ガスや水道、電気が止まると、ふだん通りの調理もままなりません。そこで、

◎子どもたちの食事に必要な量の10〜20%を豆で代用することで、脳の栄養として欠かせない必須アミノ酸を摂取することができます。肉や玉子などは手に入らなくても、豆が補いになります。

アンコは素晴らしい栄養源となります。低血糖になりそうなときにも良いし、小豆から必須アミノ酸を摂取することもできます。

坂本先生の防災おやつを覗いたら、素手でさわらなくても食べられるバナナカステラや、豆菓子、甘納豆、羊羹など数種類集めてありました。

私のところにも、今は節分豆と羊かんを置いています。食べてしまったら、また買い置くクセを付けるようにしよう‥‥

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豆・豆料理探検家
豆料理アドバイザー

五木 のどか

福岡県生まれ、京都市在住。個人事務所 who(ふー)所属。豆の原稿執筆、レシピ開発、販売促進などに携わる傍ら、豆好きな人を増やすため、豆料理の楽しさやおいしさ、使い方を伝える活動を展開している。 | 詳細はこちら
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