豆は「しあわせ」のタネである

【鶴岡】だだちゃ豆のいろはを教わる(2)

白山だだちゃ記念碑と朝霧を生む川

この前まで、だだちゃ豆は1種類しかないと思っていた私が、「白山」や「甘露」など、だだちゃ豆にも種類があることを、この夏初めて知りました。だだちゃ豆には20〜30種類の品種があるそうです。

鶴岡で、だだちゃ豆がおいしい土地は白山、寺田、矢馳(やばせ)地区とのこと。

ケンミンSHOWでは、旧大泉村白山産の白山だだちゃ豆が、いかに人気が高いかを紹介されていました。(見逃し配信を10/10 20:59まで配信されています)

その一角に、白山だだちゃ記念碑が立っています。発祥は森屋 初さん(女性)の発見から。その3年後には「藤十郎」だだちゃが育成されます。明治43年のことでした。

石碑から見渡す方角に川が流れ、夏の早朝、辺り一面に霧が立ち込めるそう。夏の暑い時期、だだちゃ豆はミストシャワーを浴びて育ちます。「だから、この辺りのだだちゃ豆はおいしい」と教わりました。

 

石塚ファームにて

鶴岡市寺田にある「石塚ファーム」は、この夏からお世話になっている十五代 治五左エ門さんのだだちゃ豆農園です。鶴岡での様々な学びは、石塚さん経由で入ってきました。

稲刈り中の田んぼと道を挟んだ畑に、収穫を待つだだちゃ豆がサワサワと揺れていました。豆と豆がそよぎ合う音を、初めて意識しました。よく晴れた空の下、だだちゃ豆がずら〜〜〜っと向こうの方まで。

「いつか豆のプールで泳ぎたい」と思っていました。畑に入らせていただき、胸のあたりまで だだちゃ豆に埋もれたら、「これも豆のプールやん!」と、うれしさが込み上げてきました。畑のエネルギーを全身にいただく感じ。

そして、「私が8月10日と9月1日に、えだ豆ワークショップで皆さんと食べた だだちゃ豆は、この方たちが丹精こめて育ててくださった豆なんだ」と、しみじみ。

そんな私に石塚さんは、親切丁寧に だだちゃ豆情報を山のように話してくださいます。「媒体を伴う取材ではないのに、どうしてそんなに親切なの?」と、申し訳なくなるくらい‥‥

だだちゃ豆は、7月下旬から9月上旬頃まで収穫されます。石塚さんの畑は、9月中、下旬も収穫が続いています。「これは、もう収穫ですね」「こっちは、あと3日くらいかな」と、そんな言葉を何度か耳にしました。この日も、早朝から収穫をして、昼から私の相手をしてくださって‥‥

枝豆の収穫適期は3日と言われるそうですが、石塚さんは「だだちゃ豆を収穫するのに最適な日は1日しかありません。その1日を逃すと、最高においしい状態を逃してしまう」と。聞けば聞くほど、「職人のこころ」に討たれっ放し。

収穫のスタートは、明け方3時から。3時って、まだ真っ暗でしょう!

もしも、また、この地に赴くことが叶うなら、私は夜中の3時から だだちゃ豆を収穫するところを見たいと思いました。見るのもだけど、大学生のバイトさん達に混じって、私もだだちゃ豆の収穫に加わりたくなりました。男の子しかダメなのかな? 年齢制限があるのかな?

写真は、だだちゃ豆の種とりのために、軒下で乾燥させているところ。通りがかりの家の軒下です。

秘伝豆や赤い大豆、黒い大豆の畑も見せていただき、生育の違いや葉っぱの色の違い(秘伝豆のほうが、だだちゃ豆の葉より濃い緑色)などを確認しました。石塚さんは、最高においしい だだちゃ豆を探求し、留まることなく「おいしい」の次元を高めていかれるのだと思います。

持たせてくださった「平田」だだちゃ豆のレンジアップ用、旅先でレンジを拝借して、記載の通りに調理したところ、聞かなかったらレンチンとは思わない仕上がりになりました。時代の変化にも敏感に対応し、「おいしい」の探求をされていることに感服します。

 

兼業農家の娘に育ち「自分は農家の嫁にはなれない」と思って、書く仕事を生業としてきましたが、ここまでいい歳になって、畑に心が向かいます。あぁ、私の知る生産者さんたちは、なんと志ある方ばかりなのでしょう。

いかん。これ以上、豆の畑を見に行くことはキケンかもしれない‥‥

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豆・豆料理探検家
豆料理アドバイザー

五木 のどか

福岡県生まれ、京都市在住。個人事務所 who(ふー)所属。豆の原稿執筆、レシピ開発、販売促進などに携わる傍ら、豆好きな人を増やすため、豆料理の楽しさやおいしさ、使い方を伝える活動を展開している。 | 詳細はこちら

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