豆は「しあわせ」のタネである

紅しぼりを「うるかす」

紅しぼり

「紅しぼり」豆は、金時豆や白金時などと同じインゲン豆の仲間で、おおよそ北海道で栽培されています。とら豆・貝豆・みどり貝豆・うずら豆・パンダ豆のような模様入りの豆と同様、「斑紋種(はんもんしゅ)に分類されます。

生産量は極めて少なく、一般の穀物販売店や食品スーパー等で見かけることは、ほとんどありません。一部のネット販売サイトでたまに見かけることがありますが、売れてしまうと次年度まで入手できないため、気になる方は見つけたら迷わず購入するのが良いかもしれません。

 

紅しぼりを「うるかす」

「うるかす」とは、水に浸してふやかすことを指して北海道の人が使われる言葉。私は遠軽の知人や札幌で幼少期を過ごした知人が「豆をうるかして・・・」と言われるのを耳にしたことがあります。

紅しぼりは、うるかすのが面倒な豆です。新豆のうちはまだよいのですが、時間がたつと個体差が顕著になり、1晩で戻る豆と戻らない豆が出てきます。同じボウルの中に戻っていない豆が混在するから、そのまま茹でると茹でムラの原因となってしまうのです。

▲ 水戻しから1晩たった紅しぼり

▲ 水戻しから2晩おいた紅しぼり

紅しぼりの旧穀(収穫から1年以上を経過した豆)を戻してみたところ、12月の1晩=10時間くらいでは6〜7割程度しか戻りきらない感じです。2晩浸して8割くらいでしょうか。

2晩たっても戻る気配のない豆を取り出して、更に水浸けしてみました。

左は3晩経過、右は7晩目の紅しぼり。石豆も長くおくと戻るのが確認できました。

紅しぼりや紫花豆など戻りにくい豆を戻すとき、食用の重曹を少量加えて戻す方もおられます。丈夫な皮を重曹の働きで溶かす(薄くする)のだと思います。

 

紅しぼりを使って

紅しぼりを手軽に味わうとしたら、紅しぼりヨーグルトがおすすめです。

①紅しぼりを水煮にする

②ヨーグルトをかけ、好みで砂糖や蜂蜜をかける

③好みでシナモンを振りかけても◎

▲ 私は林檎の甘煮を添えました。林檎の甘酸っぱさと紅しぼりのデンプン質の異なる甘さにヨーグルトの酸味がバランス良く、美味しいですよ。

 

紅しぼりのフタいとこ煮 「かぼちゃと小豆のいとこ煮」アレンジです。

①紅しぼりの水煮を用意する

②かぼちゃを適当な大きさに切って、面取り

③かぼちゃのワタをとった黄色い面に砂糖を少量振りかけ、30分ほどおく

④かぼちゃを和出汁と塩少々で煮て、火が通る5分前くらいに豆を加え煮上げる。蓋をして余熱で仕上げ、出来上がり。

 

紅しぼり餡

①紅しぼりをヤワ茹でにする

②きれいに形が残る紅しぼりを数粒残し、ミキサーにかける

③鍋に潰した豆、砂糖、一つまみの塩、牛乳を加えて加熱する

④全体が馴染んだら火を止め、常温に冷ましながら水分を飛ばす

餡として使うとき、残しておいた豆を添えると紅しぼりとしての存在感が引き立ちます。

 

紅しぼり豆、どうぞ使ってみてください。希少性の高い豆が脚光を浴びると、「もう一度作ってみよう」「今年はちょっと多く作ってみよう」と思ってくださる生産者さんが出てきてくださるかもしれません。

紅しぼり、愛らしい豆です。美味しいですよ。

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豆・豆料理探検家
豆料理アドバイザー

五木 のどか

福岡県生まれ、京都市在住。個人事務所 who(ふー)所属。豆の原稿執筆、レシピ開発、販売促進などに携わる傍ら、豆好きな人を増やすため、豆料理の楽しさやおいしさ、使い方を伝える活動を展開している。 | 詳細はこちら
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