豆は「しあわせ」のタネである

【鶴岡】秘伝豆と秘伝枝豆

秘伝豆は山形の県民豆!

もう、10年近く前になると思います。「秘伝豆」という青大豆を知ったとき、「これは山形県民にとって、いちばん馴染みのある豆だから」と教わりました。

まん丸コロコロの大豆が、水に戻すと平べったい形になる。そのことが不思議に思えたものです。下の写真 左側は乾燥状態の秘伝豆、右は水戻しした秘伝豆。

で、秘伝豆の枝豆は、水戻しした秘伝豆とそっくりの形をしています。色ちがいのおんなじような形。下の写真 左側は蒸し茹でにした秘伝豆の枝豆、右は水戻しした秘伝豆。

ちなみに、水戻しした秘伝豆を茹でると、下の写真右側のようになります。

枝豆 → 乾燥豆の水戻し → 水に戻して茹でた秘伝豆。色の変化をお楽しみください。

更に、秘伝豆の一生という時系列で見ると、こうなります。

秘伝豆の枝豆が完熟して乾物豆の秘伝豆になり、水に戻したら右側のようになる。これを土に埋めると芽が出てきます。ホントの話。しかし、この時期に植えても越冬できません。蒔くのは来春〜初夏の頃?

 

秘伝豆とどく

2016年の夏の終わりから「食べたい!」と思い続けた秘伝豆の枝豆を、昨年初めて口にして、今年もまた、味わうことができました。

十五代 治五左衞門さんの石塚ファームで育った秘伝豆の枝豆をお送りくださいました。

 

秘伝豆の枝豆を味わいました

秘伝豆の枝豆は、きれいな黄緑色をしています。うっすらとうぶ毛のような毛が生えていて、サヤに浮き出す豆の形はだだちゃ豆と似たものも見られます。

キズもの、汚れ、1粒サヤなどがひとつも無いのは、治五左衛門さんの枝豆はすべて選別が丁寧に為されているから。機械選別、人の目と手により2度選別を切り抜けた美品のみが商品となる上等な枝豆です。

まずは産地の調理法に倣い、袋の裏書きに書かれた調理法で茹でてみました。沸騰した湯に枝豆を入れて、再沸騰してから1〜2分と書かれていますが、2分でもちょっとカタイような・・・ 地元の方には邪道かもしれないな、と思いながら茹で時間を延長し、結果・・・再沸騰後4分茹でました。

枝豆らしい良い香り、水で冷ましたから色もキレイです。キッチンペーパーで念入りに拭きました。

お味は、芯がしっかりして噛むほどに美味しさが沸き立ちます。某人いわく「良い方の居酒屋のような味。おいしい」とのことでした。

 

秘伝豆の枝豆を蒸し茹でにして味わいました

本場の調理法の次は、いつもの自己流の調理法で秘伝豆の枝豆を調理しました。

前塩2時間、両端チョンチョン、南部鉄のフライパンに入れて水をコップ半分、蓋して10分蒸し茹でに。→ 湯切りして、うちわでじゃんじゃん仰ぎ、出来上がり。

おいしいなぁ〜。畑から掘ったばかりの落花生を蒸したような、蒸し立ての落花生のような美味しさに感じました。地元の皆さま、ごめんなさい。秘伝豆に関しては、私はやっぱり蒸し茹でが好きです。

と、そんなことを思いながら、ペロリとお腹の中に消えていきました。

今年も、山形の枝豆をたくさん味わせていただきました。石塚さんとJA鶴岡さんのおかげです。

 

◎つるおかぼんちゃ豆 7月中旬

◎おつな姫(白毛) 7月20日頃〜

◎黒丸(舞台だだちゃ豆) 7月20日頃〜

◎小真木だだちゃ豆 7月20日頃〜

◎早生甘露だだちゃ豆 8月初旬

◎甘露だだちゃ豆 8月初旬

◎白山だだちゃ豆 8月下旬

◎白山だだちゃ豆 9月上〜中旬

◎尾浦だだちゃ豆 9月上旬、中旬

◎平田だだちゃ豆 9月中旬

◎秘伝豆 10月初旬

今シーズン味わった鶴岡の枝豆10種類、どれもしみじみ美味しくて、思い出すだけで口の中にだだちゃ豆っぽい味が湧いてくる感じ。梅干しみたい? 笑

石塚さま、鶴岡の皆さま、今後とも末長くよろしくお願いいたします。

 

*その他の枝豆については、豆なブログ「枝豆のこと」に書いています。

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豆・豆料理探検家
豆料理アドバイザー

五木 のどか

福岡県生まれ、京都市在住。個人事務所 who(ふー)所属。豆の原稿執筆、レシピ開発、販売促進などに携わる傍ら、豆好きな人を増やすため、豆料理の楽しさやおいしさ、使い方を伝える活動を展開している。 | 詳細はこちら
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