豆は「しあわせ」のタネである

おかやま黒枝豆「早生黒」

岡山県限定の枝豆専用品種「SYB」

日本全国には、いろんな枝豆があります。その数たるや400品種以上あると云われます。いつか、全品種制覇を果たしたいと思いながら、知らない枝豆を見つけると意識して食べています。

9月上旬に岡山県勝央町役場よりご連絡をいただき、9月下旬に黒枝豆がたくさん届きました。

勝英地方の『こだわり』の絶品。一度食べたらやめられない

岡山県の黒豆(丹波種黒大豆)は、県中北部を中心に栽培されており、全国有数の生産を誇っています。

その中でも勝英地方の『作州黒』は絶品。『作州黒』の枝豆は食通をうならせるまぼろしの味。〜

と枝豆の袋に書かれていました。私にとって、初めて口にする枝豆です。品種についてお訊ねすると、

「SYB」という品種とのこと。覚えにくい名前ね、と思いながら何の略かを更にお訊ねすると、

「soybean ソイビーンの略です」とのこと。スミマセン、笑っちゃいました。これで絶対に忘れませんね。

1袋210gの中には1粒豆、2粒豆、3粒豆が入り混じっていました。サヤの成り口がスーッととんがった形、「丹波種黒大豆」なんですよね。

 

「SYB」を味わいました

まずは産地に敬意をはらい、袋に記された通りの調理法で。1Lの湯に塩大さじ1、豆1袋を入れました。沸騰して8分(袋には5〜7分目安)茹でて、冷水で一気に冷まし、キッチンペーパーで拭いてOK!

おいしかったですねぇ〜。深く広がりのある味、旨みが強く期待を超えるおいしさでした。

2袋目は、いつもの蒸し茹でに。

蓋をして中弱火で蒸し茹でに。黒枝豆特有のぶくぶく泡が立ちました。

私の好みの食感は9分でした。鍋で茹でたのに比べ、豆の持つ色素がサヤに透け出して見える分、色味が黒っぽい感じです。

プリッとしたおいしさが、たまりません。1袋は、ぱくぱくと消えてゆきました。

 

いろいろな調理にアレンジしました

写真を撮ったの、撮り損ねたのありますが、いつもの1袋、2袋ではできない贅沢な実験的使い方をさせていただきました。

▲ サヤから出した豆の薄皮を剥いで、すり鉢であたって、ずんだ餡に。240gの枝豆から豆粒100g、その薄皮を剥いだら78.5gにしかなりませんでした。てんさい糖と豆乳を加えただけの枝豆餡、青々しくておいしいです。ホント!

▲ ずんだプリン。いつもは小豆のあんこで作る餡プリンを、SYBで作りました。「ほんのりした甘さが、豆の風味を助けてますね〜」とコメントいただきました。

▲ 少し前にレッドキドニーで作ったドミニカ・スイーツの「ハビチュエラス コン ドルチェ」の枝豆バージョンをやってみました ▼

▲ ココナッツミルクと枝豆も、合いますね〜。

▲ 焼き枝豆。オーブンで12〜13分、塩が効いて芳ばしくてクセになるおいしさです。

そのほか、冷や汁、味噌汁、枝豆の漬け物、枝豆入りサラダなどに使わせていただきました。

試食に協力してくれた枝豆好きな人たちも皆、口を揃えて「おいしい!」と。「味が濃い〜!」と言った人もいました。お送りくださった10袋を何日かかけて味わいましたが、この枝豆もまた、鮮度が高いほど味の広がりを感じる枝豆だと実感しました。

 

作州黒パン

 

豆パン作りに取り組んでいるから、黒豆パンも研究しています。役場の担当者さんは、私の意を汲んで同梱してくださいました。

「SYB1号と町の黒大豆を使用した黒大豆パン」と書かれていました。ふっくらと軽い食感の膨らみには、卵とイースト、イーストフードが使われています。売価は税込130円、シールも付けたままにしてくださって勉強になりました。

岡山県勝田郡勝央町、私にとっては「ご連絡いただかなければ知り得なかった町」です。金太郎さんの坂田金時さんに縁りある土地で、「えだまるくん」というキャラクターがいることも初めて知りました。

岡山県と聞いて連想する豆は「備中ささげ」「備中大納言」「備中白小豆」など。岡山県は高価な豆の産地のイメージを抱いてきました。今回のことで、岡山県の勝央町が気になり始めた昨今、これからの広がりに期待します。

勝央町役場のTさま、ありがとうございました!

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豆・豆料理探検家
豆料理アドバイザー

五木 のどか

福岡県生まれ、京都市在住。個人事務所 who(ふー)所属。豆の原稿執筆、レシピ開発、販売促進などに携わる傍ら、豆好きな人を増やすため、豆料理の楽しさやおいしさ、使い方を伝える活動を展開している。 | 詳細はこちら
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