豆は「しあわせ」のタネである

豆と重曹

青えんどうの皮が気になるときは

青えんどう、赤えんどう、どちらも豆の皮がしっかり主張する豆です。

 

青えんどうはうぐいす餡や豆料理に使い、赤えんどうは甘味に使われることが多い豆です。どちらも皮感を主張する豆です。

ほかに黄えんどう、白えんどうなどもありますが、日本ではあまり出回っていません。黄えんどうや白えんどうも、調理に使っていると青えんどうと同じように薄皮が浮いてきます。

この「薄皮」が厄介なのです。

剥がれるものと、剥がれずに残っているものがあり、薄皮が剥がれた豆は煮くずれしやすくドロドロになりやすいです。

薄皮が剥がれなかった青えんどうを料理に使うと、皮の存在感が少しわかります。それも「豆らしさ」として、私は気にならないのですが、男性や年配者、子どもさんなど、人によっては敏感に反応されます。

 

青えんどうの薄皮対処法を探ってみました

①長時間水浸けする

使ったのはカナダ産マローファットと、イギリス産のマローファット。国産、主に北海道産の青えんどう流通が減少し、昨今は輸入物が多くなりました。

輸入物の青えんどうは夏場、3〜4時間水浸けしたら戻りました。用心のため6時間待って加熱。

水浸け時間が長いほど、薄皮が外れやすくなりました。

 

②茹で時間を長くする

しっかり水浸けした青えんどうは、30分も茹でるとやわらかくなりました。更にグツグツ茹でていると、薄皮はけっこう浮いてきます。

使う前に、浮いてきた皮は取り除いて使ってください。

 

③重曹を使う

重曹は和菓子を作る際の膨張剤(ふくらし粉)として使われたり、野菜のアク抜きに用いられたり、煮豆を柔らかく煮るのに使われたりします。

ふだん私は使わないのですが、検証のために使ってみました。

重曹(タンサン)は成城石井で1箱、税込75円でした。箱の表示によると、煮豆に使うときは豆100gに対して2〜3gの重曹を使います。小さじ1/2ほど。

重曹なし、重曹入りで50gずつを比較実験。

6時間浸しました。見た目はほぼ変化なしですが、近くで見ると重曹入りは小さい泡がプツプツついています。

左:重曹なし  右:重曹入り

それぞれ鍋に入れ、沸騰したら中火に落として加熱。30分目処で煮始めたのですが・・・

重曹入りはどんどん「これ以上は加熱しないほうがいい」気配を漂わせてき他ので、22分ほどで火を止めました。

▲ 左:重曹なし 30分加熱  右:重曹入り 22分加熱

▲ 重曹なしは、豆の薄皮が剥がれ浮いてきた分を取り除いて使いました。

 

▲ 重曹入りは皮が浮いてきたものもありながら、薄皮が残る豆自体は皮がやわらかくなり、中もゆるゆるの感じです。しかし、重曹クサイ・・・

これなら薄皮も、さほど気にならないかもしれません。和菓子の場合は裏漉しして使うから、残った薄皮は漉して処分します。

うぐいす餡にするには茹でるときに重曹を加え、茹で上がったら煮汁を捨てて水をかけ、重曹を洗い流して使う手順でした。

 

前に「紅しぼり」を水戻しするときに重曹を使う方法を習いました。

お正月の黒豆を煮るときも、重曹を加えて漬け汁を作る方法があります。

紫花豆を煮るときも、重曹を加えることがあるようです。

 

箱の裏書には「名称 食品添加物 炭酸水素ナトリウム」と書かれています。

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

豆行事や催しなど

2024年 11月
« 10月   12月 »
     1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  

Plofile

豆・豆料理探検家
豆料理アドバイザー

五木 のどか

福岡県生まれ、京都市在住。個人事務所 who(ふー)所属。豆の原稿執筆、レシピ開発、販売促進などに携わる傍ら、豆好きな人を増やすため、豆料理の楽しさやおいしさ、使い方を伝える活動を展開している。 | 詳細はこちら
Instagram

バックナンバー