豆は「しあわせ」のタネである

おかやま黒枝豆「作州黒枝豆」

初めての「作州黒枝豆」

10月中旬、岡山県勝央町役場のTさまより作州黒の枝豆をお送りいただきました。

今回もたくさん、ありがとうございます。

岡山県産の作州黒枝豆は、先頃 日本農業遺産に認定された「兵庫県丹波篠山の黒大豆栽培300年の歴史」の遺伝子を受け継ぐ『丹波種黒大豆』です。兵庫県と隣接する岡山県もまた、黒大豆栽培の産地として県中北部を中心に栽培されています。

その中でも勝英地方の『作州黒』は絶品。

『作州黒』の枝豆は食通をうならせるまぼろしの味。

なめらかな舌触り、こくのある旨味は他では味わえない独自のもの。

と、しおりに記されています。

前回の「早生黒 SYB」より、サヤが大きくて丸々とした感じです。1粒サヤ、2粒サヤが多く、3粒サヤはほんの少し。袋の裏に生産者名の記載もありました。

 

「作州黒枝豆」を調理法、温度を変えて食べ比べ

たくさんお送りくださった「まぼろしの 作州黒枝豆」を、せっかくなので調理法をちょっとずつ変えて食べ比べてしてみました。

●両端を切って、蒸し茹で、うちわで扇ぐ

まずはベーシックに、自分の中でヨシと思っている調理法で。前塩、南部鉄のフライパンで蓋をして中弱火、蒸し茹で12分。うちわで扇いで冷ましました。予熱もあってか私の好みより、気持ち柔らかめ。

ほの温かいうちより、少し時間をおいて常温まで冷ますほうがダンゼン美味しいように思いました。

いつものように、前塩2時間では塩味(えんみ)も入っていきにくいような気がします。

 

●鍋茹で、冷水に潜らせ、保冷剤で冷ます

前塩2時間、鍋茹で6分。茹で加減チエックの際、旨みがダイレクトに入ってくる気がしました。

こちらのほうが色がキレイで、見た目の印象は◎です。調理直後、温かいうちは「鍋茹で」のほうが美味しく感じ、時間をおくと「蒸し茹で」のほうが、旨みが引き出されて美味しいと思いました。

 

●蒸し茹で、冷水に潜らせ、保冷剤で冷ます

前2回の試食を経て、3回目にトライ!

前塩6時間、蒸し茹で10分30秒、冷水に潜らせ、保冷剤で冷ましました。はい、これが私は「作州黒枝豆の調理法」では一番おいしいのではないかと感じました。

塩味も効いてて、豆粒がプリッとおいしくて、甘さが感じられ、茹で立てのコーンのような旨みにも感じました。作州黒、いいですね〜。

 

作州黒枝豆を食べた人の感想

「おっきな粒ですね」

「フライパンで蒸し茹でにして食べたら、プリプリ!」

「塩チョイ多めで、美味しくいただきました♫」

「丹波篠山の黒枝豆より、サヤの緑色がきれいですね。味は少し淡白な気がします」

「この枝豆、おいしい! 旨みが感じられます」

などなど、たくさんのお声をいただきました。

 

おぼえ書き

今回、気づいたこと。蒸し茹でにするとき、黒枝豆はほかの枝豆より泡ぶくが出やすい豆だなと思っていました。

 

作州黒に関しては、そこまで泡ぶくにならないなと思っていたら、届いて数日を経過すると、やっぱり泡がぶくぶくしました(写真左は最初、右は数日後)。

あの泡ぶくがサポニンだとすると・・・ 黒枝豆成分と日数経過と泡ぶくの関係を考えるキッカケをいただきました。

いつもならできない贅沢使いで、枝豆のディップ用にも試させていただきました。サヤ込み 210gは、豆粒だけで126g、黒枝豆の薄皮を剥ぐと101gになりました。なんと、可食部6割。薄皮まで剥ぐと、最初の半分以下に・・・

枝豆は1サヤずつ、口に運びながら味わうのがおいしくて、しあわせなことだと思っています。煎り枝豆や枝豆とうふ、枝豆菓子などに使われている枝豆って、廃棄部分が多いのですよね。枝豆ってほかの野菜に比べて、廃棄率の高いやさい豆です。

 

今回も、いろいろと勉強させていただきました。勝央町役場のTさま、ありがとうございました!

*その他の枝豆については、豆なブログ「枝豆のこと」に書いています。

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豆・豆料理探検家
豆料理アドバイザー

五木 のどか

福岡県生まれ、京都市在住。個人事務所 who(ふー)所属。豆の原稿執筆、レシピ開発、販売促進などに携わる傍ら、豆好きな人を増やすため、豆料理の楽しさやおいしさ、使い方を伝える活動を展開している。 | 詳細はこちら
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