豆は「しあわせ」のタネである

[治五左衛門のだだちゃ豆]甘露

だだちゃ豆の日に、本場・鶴岡のだだちゃ豆を味わう

8月8日、だだちゃ豆の日に合わせて、山形県鶴岡市の治五左衛門さんのだだちゃ豆を取り寄せしました。7月半ばから9月半ば頃まで、1〜2週間くらいずつの短いスパンで変わっていく品種を追いかけるように、8月初めの頃に旬を迎える「甘露」だだちゃ豆を送っていただきました。

ど〜んと袋入り1kgの写真を撮り忘れ、こちらは200g入りの「甘露」です。

レンジアップの袋ですが、いつものように蒸し茹でにしました。

 

農家の家宝、代々受け継がれた種から栽培する枝豆

枝豆は全国に400種類あると聞きます。

この「400種類」とは「400品種」を意味するようです。地域ごとに付けられているブランド枝豆の呼称ではありません。品種です。例えば「だだちゃ豆」も「だだちゃ豆」という品種ではありません。「だだちゃ豆」は「安納いも」みたいなもので、だだちゃ豆の品種は「小真木」「甘露」「白山」など、何種類かの品種があります。

人気の枝豆品種「湯あがり娘」や「たんくろう」などは、種苗メーカーが販売する枝豆用のタネを植えられます。同じ「湯あがり娘」が、新潟県長岡市で栽培されたり、徳島県徳島市で栽培されたりしています。同じ種から育てる同じ品種の枝豆でも、土地ごとの特性や栽培の仕方で個性が現れます。

ですから、治五左衛門のだだちゃ豆のように「代々受け継がれた種から栽培する枝豆」というのは稀少なのです。

種苗メーカーのタネは、枝豆で食べるのに最もおいしい状態になるよう、品種改良が重ねられたもので、売れ筋・売り筋の味と、見た目の良さが追求されています。

農家さんによって「代々受け継がれた種」は、その年に収穫できるベストな枝豆を完熟まで面倒をみて、来年用のタネに残します。

品種の違う枝豆が交配しないように、花の咲く時期をずらすため、種をまく時期からずらして、隣り合わせに植えるそうです。

と、話がだんだんマニアックになっていますね。だだちゃ豆の種は、その家ごとに大切に守られています。昨年、石塚ファームで見せていただきましたが、本当に「家宝」という言葉が使われるくらい大切に守られています。

種を取るための現場も見せてくださいましたが、文字にはしない約束です。それくらい大事なのです。だだちゃ豆の種は。

 

治五左衛門の「甘露」

治五左衛門のだだちゃ豆カレンダーでは8月上旬、3番目に収穫される品種が「甘露」です。

莢が平べったくて、豆粒の形がぴっちり出てるのが個性的。莢の中に余分なすき間が無いように、豆をシュリンクしたような莢の形状が特徴です。茹で前のきれいな黄緑色は、加熱調理後に豆粒が色を持ち薄茶色が立ってくるのと、熱でふやけた莢の色で、見た目の色味が白毛(青豆)の豆より濁って見えます。これが、黒大豆になると、もっと濁った色の莢になります。

「甘露」は、温かいうちに食すとまるで茹で立てのスイートコーンのような甘みが感じられました。

加熱中にただよう、だだちゃ豆特有の香りも、食欲をそそります。その香りは、豆が冷めてからも強く感じられました。最近見かける「枝豆を模したスナック菓子」に茶豆風味が多いのは、あの香りが人を惹き付ける香りだからでしょう。

最初は、甘露を使って作ったお手軽料理のレシピを掲載するつもりでしたが、「家宝の種」に話が入り込んでしまい長くなりました。

だだちゃ豆を使ったレシピは、また改めて別ページにて書きます。

*そのほかの枝豆について、豆なブログ「枝豆のこと」に書いています。

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豆・豆料理探検家
豆料理アドバイザー

五木 のどか

福岡県生まれ、京都市在住。個人事務所 who(ふー)所属。豆の原稿執筆、レシピ開発、販売促進などに携わる傍ら、豆好きな人を増やすため、豆料理の楽しさやおいしさ、使い方を伝える活動を展開している。 | 詳細はこちら
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