豆は「しあわせ」のタネである

京都 大徳寺「五(いつつ)」

大徳寺ちかくのお蕎麦屋さん

京都市北区、大徳寺沿道と北大路通りに面した角に雰囲気のいいお店がありまして、一度行ってみたいと思っていました。

ご一緒してくださったのは、お仕事先の課長さん。女子2人で初訪問。その店が、和久傳の系列店ということは存じておりました。

お蕎麦屋さんとは違いますね。蕎麦で締める料理屋さんというほうが正しいのでしょう。予約のときから、おまかせのコースを進められました。

夜のコースは10,000円と15,000円、それにサービス料と消費税が付きます。「蕎麦を食べるつもり」だったから、コースではなく席のみ予約して店に赴きました。

 

甘味「七宝」

席に着くと、やっぱりお任せのコースを進められ、その日は4,000円・6,000円・8,000円の昼メニューも提供できるとのこと。店の方のおすすめに従って、料理がスタートしました。

コースの最後に提供された甘味「七宝」。豆が使われています。

七宝は、松の実、いちじく、くるみ、白いんげん、青えんどう、ごま、大徳寺納豆の7つ。

白いんげん、青えんどう、大徳寺納豆と、7つのうち3つも豆が使われていました。白いんげんと青えんどうは、全体をまとめる(つなぐ)役目。大徳寺納豆は塩味のアクセント、いちじくのプチプチ、くるみや松の実の香ばしさと食感も良かったです。白ごまは見目と風味を添える役目?

1辺2センチほどの小さな四角い甘味の中に、職人の手仕事を感じました。

 

6,000円のお客さま

豆は使われていませんが、せっかくなので記念に載せておきます。写真は許可を得て撮りました。

料理はどれも、ホントおいしかったです。

お酒を2種いただきました。蕎麦のあとに、蕎麦湯も出されました。

その日は、たまたまスタッフが休んでおられるとのことで、人手が足りていないご様子。料理と料理の間がやたら長く感じました。2階の食事室と3階の調理場を駆け上がる音、上り下りする喧噪が耳に届きました。

 

壁の向こうで「6,000円のお客さま、天ぷらお願いします」「6,000円のお客さま、蕎麦通します」など、調理場とサービス担当さんの間で交わされる会話が耳に届きました。店にはほかに、4,000円の4名様、蕎麦だけの外国人複数名様、1万円(おそらく)の親娘様もおられました。

料理はとても美味しくて、たくさん勉強になったのですが、私は残念な気持ちで店を後にしました。

その日が「たまたま」人が足りていなかっただけかもしれません。しかし、初めて訪れる客にとっては、その日がすべてです。

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

豆行事や催しなど

2024年 3月
« 2月   4月 »
     1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

Plofile

豆・豆料理探検家
豆料理アドバイザー

五木 のどか

福岡県生まれ、京都市在住。個人事務所 who(ふー)所属。豆の原稿執筆、レシピ開発、販売促進などに携わる傍ら、豆好きな人を増やすため、豆料理の楽しさやおいしさ、使い方を伝える活動を展開している。 | 詳細はこちら
Instagram

バックナンバー