豆は「しあわせ」のタネである

【鶴岡】治五左衛門のだだちゃ豆「9月の白山」「尾浦」

だだちゃ豆の旬は移ろう

私がだだちゃ豆と深く関わるようになったのは2019年の夏から。それまでは、山形県鶴岡市で収穫される「だだちゃ豆」という品種の枝豆くらいに思っていました。いえ、正確には「思っていた」と言うより、だだちゃ豆のことをそこまで深く考えていなかった、意識したことがありませんでした。

「だだちゃ豆には、独特のおいしさがある」くらいに軽く思っていました。それくらい「だだちゃ豆シロウト」の私が、「だだちゃ豆の全品種を食べてみたい」と思うようになったのは、鶴岡市寺田の「石塚ファーム」、十五代 治五左衛門さんとのご縁ができたから。

私の素朴な疑問から、普通は答えてもらえないマニアックな疑問まで、十五代が隠すことなくすべて教えてくださったから。2019年の9月と、今年の7月、山形県鶴岡市に行きました。

だだちゃ豆3年生の私。師匠は、十五代 治五左衛門の石塚寛一さんです。

 

9月のだだちゃ豆

7月の「小真木だだちゃ豆」に始まり、希少品種の「黒丸(舞台だだちゃ豆)」に続き「早生甘露」、8月に入ると「甘露」が出て「早生白山だだちゃ」「白山だだちゃ」と続きます。

続く、という言い方が合っているのでしょうか。

畑ごとに収穫時期の違う品種が植えられ、隣り合う畑は決して交配することがないように花の咲く時期が重なることはありません。7月下旬から9月中旬まで、そうやって、だだちゃ豆品種は移っていきます。

9月9日に届いたのが、こちらの2種。

8月旬の「白山だだちゃ豆」が、名残の9月に食べられるのは貴重なこと。豆の袋にはそれを伝えてくれるように「9月の白山」とシールを貼ってくださっています。

もう1種は、晩生だだちゃの「尾浦」です。外見では違いがよくわからないから、並べてみました。

どちらもキレイな枝豆です。白山だだちゃのほうが黄緑色が強く平べったいサヤ、尾浦だだちゃは緑色寄りの黄緑色でサヤがスーッとした形状です。

それぞれ、加熱(蒸し茹で)した状態の比較がこちら。色味のちがい、実の張り方の違いがよく分かります。

本場では「日本一の枝豆」とも言われる鶴岡のだだちゃ豆。数ある生産者さんの中で、「日本一の枝豆生産者」を目指し努力されている十五代 治五左衛門さんのだだちゃ豆。

蒸し茹でしている際に、途中から香りが強くしてきたのは尾浦だだちゃ豆。

豆特有の甘味、旨味を強く感じるのは白山だだちゃ豆。尾浦は、すっきりとした旨みを感じました。どちらもホントおいしくて、個人的にいちばん好きな「前塩・蒸し茹で」で味わいました。

食べ比べゲストは白山だだちゃ豆を好み、私は「ナルホドいっしょに食べ比べしないと、どちらも美味しいとしか分かりませんんね」などと言いながら味わいました。

白山のほうが豆粒に厚みがあるから、同じ調理法で比較すると、プリッとした食感が気持ち強く感じられるのだろうと思います。

 

アレンジいろいろ

枝豆として美味しい枝豆は、ホントは枝豆そのものを加熱調理して味わうのがベストだと思っています。

が、仕事柄、ほかの調理法や料理活用も試みています。

今回は、尾浦だだちゃ豆をリングパンに入れてみました。

焼く前の生地 約210gに対し、サヤ状態の枝豆 70g、クリームチーズ 15g、黒コショウをトッピング。生地をふっくらさせるため使うマッシュポテトの代わりに、ひよこ豆の粉 べサンを1個分に約13g加えています。

だだちゃ豆の断面が薄皮は薄茶色、豆は黄緑色、クリームチーズの白が見え隠れ。パンの中から豆が顔を覗かせる、私にとってうれしい枝豆パンです。

こちらは、鶴岡のシチリア料理店で教わった調理法です。白山だだちゃ豆を調理しました。

両端チョンチョンとカットして、スチームありのコンベクションオーブンで加熱。私のは予熱後、200℃で13〜14分。

オーブンから出して、オリーブオイル、塩、ハーブを混ぜました。これは・・・ビールが止まらなくなります。

9月中旬、枝豆の季節は佳境に入っております。

 

*その他の枝豆については、豆なブログ「枝豆のこと」に書いています。

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豆・豆料理探検家
豆料理アドバイザー

五木 のどか

福岡県生まれ、京都市在住。個人事務所 who(ふー)所属。豆の原稿執筆、レシピ開発、販売促進などに携わる傍ら、豆好きな人を増やすため、豆料理の楽しさやおいしさ、使い方を伝える活動を展開している。 | 詳細はこちら
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