豆は「しあわせ」のタネである

第7回 全国豆腐品評会 中部・近畿地区大会 〜うまい豆腐決定戦〜

8月6日、リーガロイヤルホテル京都にて開催されました

第7回 全国豆腐品評会の中部・近畿地区大会 〜 うまい豆腐決定戦 〜 が8月6日に開催されました。その審査員をさせていただきました。

この大会は、豆腐製造技術の継承と発展、豆腐の価値向上、地域における業界の活性化を目的に開催されています。コロナ禍による制限もある程度は落ち着き、今回は審査会に加え懇親会も盛大に行われました。

 

審査会

私は中部地区の寄せ・おぼろ豆腐、木綿、絹ごし豆腐と、中部・近畿地区の充填豆腐 全47品(たぶん)を担当。
どこの豆腐屋さんが作られたどの豆腐かわからない状態で、一つひとつの豆腐を少しずつ味わいながら、マークシートに記載していきます。
チェック項目は、①「甘み・旨味・風味・コク」 ②「後味」 ③「なめらかさ」 ④「歯応え」 ⑤「好み」 を5段階評価で記していきます。
審査員は京大の農学研究科教授や、近畿農政局・京都府農林水産部などのお役付各氏ほか、飲食店関係者さん、豆腐マイスターさんなど、錚々たる顔ぶれの方々・・・ 「私レベルの味覚で大丈夫なの?」と思いながら、自信はないけど自分の味覚と直感に誠実に審査させていただきました。
 
私の味覚・・・ おそらく、化学調味料と添加物には敏感に反応します。だから、天然ではないニガリや消泡剤などが多く使われるものをいくつか摂取すると、味蕾が麻痺して味が分からなくなってしまうという弱点も持っています。
 
途中で何回も水で舌を洗い、味が混じらないように審査用の小皿を変え、スプーンも変えながら、50品近い豆腐を味わいました。
 
おぼろ豆腐に始まり、充填豆腐、絹ごし豆腐、木綿豆腐と10品前後ずつ食べ進みました。これまで務めさせていただいた2回? 3回? よりも、冷静に審査できたように思います。
 
時計回りに1周して最後に、いちばん最初に舌においた中部地区のおぼろ豆腐2品を、再度口にしてみると・・・ 豆腐の味が違って感じました。う〜・・・
 
担当の豆腐をチェックして感じたことは「絹でもかためな豆腐もあるなぁ」「あらためて、木綿豆腐はコシがあるなぁ。中にはボソボソとした食感のものもあるな」「充填豆腐はやはり独特の食感。加工品っぽさを感じるな」「こんなに塩分を効かせた豆腐もあるんだな」・・・など。
 
品評会で審査中に用意される水は、願わくば水道水ではなくミネラルウォーターや濾過水にしてほしいと思いました。
 

懇親会&審査結果発表

懇親会では審査員の方々、近畿・中部のお豆腐屋さんたちとたくさんお話ができました。

そして、枝豆ナイトでお世話になった『豆腐工房うえ田』の会社『上田とうふ』さんが、近畿地区 全20賞のうち5品も入賞され、『上田の絹こし』では最優秀最高得点賞も受賞されました。うれしかったです。おめでとうございます。
 
中部地区のおぼろ豆腐で、おいしいと思った豆腐を作られている川原さんも、多数入賞されました。
その中で意識に残った「寄せ/おぼろ 4」の豆腐『豆の香 おぼろ』は、なんと金賞を受賞‼️ 大豆は新潟県の「えちご娘」を使っていると、審査発表前に懇親会でお話をお聞きしていたこともあり、感慨ひとしおでした。 ▼
 
懇親会で仲良くなった『宮田とうふ工房』下田裕さんの作られた絹ごしとうふ「瑞」は銀賞に入賞。居酒屋さんから豆腐屋さんへの転職、「自分の子どもたちに食べさせたいと思う豆腐を作りたい」などの話を聞いていたから、「おめでとう!」感いっぱいに。 ▼ 
 
会の中で『上田とうふ』の上田社長 ▼ がおっしゃっておられた言葉が印象的でした。
「豆腐はビールと似ている。大手の作るおいしくて手に入りやすい缶ビールと、全国に多数あるブルワリーのクラフトビール。それは大手の豆腐と、町の豆腐屋が作る手作りの豆腐のようなもの。どちらもおいしくて、どちらも大事」というようなニュアンスのお話でした。
つい最近、小豆島の『まめまめびーる』を知って、クラフトビールの存在感に目覚めた私としては、納得できる例えでした。
 
自分の審査範囲ではなかったけど、近畿地区の木綿豆腐の銀賞に『久在屋』さんの『はんなりもめん』が選ばれたのも良かったです。
 
こんな会を立ち上げて運営にあたり、第7回まで存続させて、全国区に育て上げ、町のとうふ屋さんが元気に健やかにおいしいとうふを作り続けていく原動力となるようご尽力されている『久在屋』の東田和久社長と、豆腐業界関係各位に心からの敬意を抱いております。
東田社長、ありがとうございます。
 
豆腐マイスターの上田久美子さん、司会者お疲れ様でした。
素晴らしい会に参加させていただき、ありがとうございました。
 

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豆・豆料理探検家
豆料理アドバイザー

五木 のどか

福岡県生まれ、京都市在住。個人事務所 who(ふー)所属。豆の原稿執筆、レシピ開発、販売促進などに携わる傍ら、豆好きな人を増やすため、豆料理の楽しさやおいしさ、使い方を伝える活動を展開している。 | 詳細はこちら
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