豆は「しあわせ」のタネである

御霊おこわ

2023.08.15

2件

ふるさとにて

台風の前に、帰省しました。今年は故郷で御霊おこわをつくり、仏さまにお供えしました。

「御霊おこわ」「黒飯(こくはん)」を、毎年8月15日に作っています。

作り方は、こちらをご参照ください。

8月15日の「御霊おこわ」

 

防空壕

ケイ子さんは8歳で終戦を迎えました。
家のすぐ近く、坂を登ったところに小学校がありました。空襲警報が鳴ると、運動場の向こう側にある防空壕めざして走ったそうです。

その坂道上空で、両軍の飛行機が打ち合う。ガソリンがボタボタ豪雨のように降ってくる中、敵機からは缶詰がガランガランと落ちてきたと。

「ねぇ、その缶詰、拾った? 食べた?」

敵の缶詰の中には、爆弾が入っているから、絶対に拾ってはいけない。開けてはいけない。敵機から落ちてきたものはどれも、決して食べてはならない、と小学校で言い聞かされていたから、誰も手を出さなかったと。

芋のツルくらいしか食べていないから、いつもお腹を空かしてた。
今にして思えば、あの缶詰の中身は、どんなにおいしかったことだろうと、ケイ子さんは涙ながらに言います。

裏の畑にも缶詰がいくつも降ってきて、転がっていた、と。
空襲警報が鳴り響き、B29が飛んできて、久留米の大空襲のときも、その前も缶詰は何回も降ってきたそうです。

戦争の頃の話を聞ける人が身近に居る人は、今のうちに話を聞いて、当時の方々のことを思い、書き留めてほしい。
聞く機会のない若い人たちにもわかるように、翻訳してあげることも、役目かもしれません。

いまのこの「平和」は、先人たちが命をかけて、残してくださった未来です。

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コメント

    • 髙橋美恵子
    • 2023年 8月 19日

    のどかさん
    お盆は実家に帰郷。お母様お元気ですか
    私もこの黒豆おこわ仏事ごとに造ります。

      • Nodoka
      • 2023年 8月 19日

      髙橋さん、ありがとうございます。

      母はお盆の暑さのせいか、しんどそうでした。
      黒飯、おからサラダ、おからパウンドケーキ、あんこなど作り、一緒に食べました。
      柿の葉鮨と御座候を手土産に、喜んでくれました。

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豆・豆料理探検家
豆料理アドバイザー

五木 のどか

福岡県生まれ、京都市在住。個人事務所 who(ふー)所属。豆の原稿執筆、レシピ開発、販売促進などに携わる傍ら、豆好きな人を増やすため、豆料理の楽しさやおいしさ、使い方を伝える活動を展開している。 | 詳細はこちら
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