豆は「しあわせ」のタネである

近江八幡名物「つぶら餅」と「あずき茶」

クラブハリエのふるさとへ

IMG_20160116_145344桜の季節でもないのに、近江八幡へ。何年も前から一度行きたいと思っていた土地です。

そこは、バームクーヘンで知られるクラブハリエのふるさとでもあります。近江牛を堪能したあと、焼き立てバームクーヘンでお茶するつもりで行きました。

近江八幡の鳥居をくぐり、NHKほかロケ撮影によく登場する水郷の橋を渡り‥‥ 左のCLUB HARIE のロゴが見える洋館に行くか、右の「たねや 日牟禮乃舎」へ行くか‥‥

両方を見比べて、私は和菓子の「たねや」さんを選びました。おそらく、あんこに呼ばれたのだと思います。(^^)

 

アレ、たこ焼き?

 

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たねやさんの店舗左奥に実演販売のようなコーナーが見えて、そこに引き寄せられるように進むと‥‥ 職人さんが、たこ焼きでも焼くように、ま〜るいコロコロしたのを焼いておられます。

その焼き色といい、まん丸の形といい、ただそこに置かれていたら10人のうち11人は「たこ焼き」と思うでしょう。6個とか8個とか舟形にのせられると、ソースや青のりをかける前のたこ焼きそのものです。

このまん丸、「つぶら餅」というそうです。さすが、和菓子の職人さんが焼かれる「たこ焼き型おもち」です。祭り会場でテキ屋さんが焼いているようなたこ焼きとは大違い、中がはみ出すこともなく、つなぎ目すらわからないくらいキレ〜にまん丸。ちなみに中には粒あんが入っています。1個80円は、安すぎるでしょう!?

 

近江八幡名物「つぶら餅」

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もう、その「たこ焼き型おもち」が食べたくて、食べたくて‥‥ 左奥の日牟禮茶屋へ。

私たちは「つぶらぜんざい(小)」と「つぶら黒胡麻しるこ(小)」をお願いしました。

雰囲気ある囲炉裏の御席からは、向こうにおくどさんも見えて、お湯がシュンシュン沸いています。

あぁ、こんな空間に身を置くのは何年ぶりでしょう。かじかんだ手足の緊張がとけていくようです。

写真右下に写るお湯のみの話は後にして‥‥ 本命の「つぶら餅」と共にいただく、ぜんざいと黒胡麻しるこのお話です。

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つぶら黒胡麻しるこ」で説明すると、左の写真のように「つぶら餅」は「たこ焼き顔」して運ばれてきます。そのまま食べても良いのでしょうが、自分で黒胡麻を擦り、しるこに浮かべ、その中央に「つぶら餅」を浮かべます。

もう、この雰囲気に完璧に飲まれてしまっています。食べる前から、おいしい度はMax。

 

IMG_20160116_151540私の「つぶらぜんざい」は、大納言が粒を残しながらほろほろに炊き上げられていました。ぜんざいの汁は、すまし。豆の表情が見えるように、自分で混ぜて「にごり」を愉しむようにとの配慮かと思います。

上質の大納言を甘く炊いて砂糖湯に浮かべたような、上品な甘さ。(小)ではないノーマルなサイズだと、昼食後に1椀完食は難しかったかも‥‥

しっかり、ぜんざいの味を確認してから、お餅を浮かべました。つぶら餅くんが入ると、満月か目玉おやじみたい・笑

お餅は表面がカリッと焼けて、中のお餅がぷわっとやわらか、粒あんも入っているのだろうけど、ぜんざいと混じり合って、お餅のあんことぜんざいがとろけ合う感じ。いったい何年アンコを炊いたら、こんなぜんざいが作れるようになるのでしょう。あぁ、しあわせ〜

 

人様の「つぶら黒胡麻しるこ」にも手を伸ばし、お味見させていただきました。黒胡麻の風味、効いてます。コクのあるおしるこに、お餅がアクセントとなり、甘さを中和してくれています。

囲炉裏周りのお母さんとお嬢ちゃん、お父さんとぼうや、みんなアンパンマンかペコちゃんのほっぺみたいなコロコロお餅をうれしそうにつついています。子どもたちに、こんなしあわせな記憶を残してあげられる たねやさんの存在は偉大だなと思いました。

 

お店でしか  いただくことができない「あずき茶」

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先ほど一瞬登場のお湯のみに入っているのは「あずき茶」。ぜんざいの後にいただきました。

「あずき茶」って、飲んだことありますか? 私は初めてでした。砂糖の甘さはなく、香ばしく焙煎した「蕎麦茶」にも似たような風味でした。「あずき茶のお替わりいかがですか?」と声をかけてくださらなかったら、それが小豆のお茶だとは気付かなかったかもしれません。

 

黒豆茶」のように煎ってから熱湯で煮出すのかな? と思い、訊ねてみると‥‥

そこに更に二手間が加わっていました。小豆を煎って粉砕したものを、最初に煎って煮出した「あずき茶1」に加え、茶殻(あずき殻)をこして「あずき茶2」ができるとのこと。私たちが注いでいただいたのは、茶殻のない「あずき茶2」です。

その手間がかりな工程をお聞きしたものだから、自宅用が欲しくなりました。残念ながら、こちらの店内だけで出されているとのこと。買えないと聞くと更に欲しくなり、お茶を2杯もお替わりしました。

 

うれしい時間のあとに、お向かいの近江八幡日牟禮ヴィレッジへ。

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奥のカフェで時間待ちして通されたものの、焼き立てバームクーヘンは注文できずとのこと。バームはまたの機会に譲り、ケーキセットをいただきました。は〜、ホントによく食べた1日でした。(^^)

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豆・豆料理探検家
豆料理アドバイザー

五木 のどか

福岡県生まれ、京都市在住。個人事務所 who(ふー)所属。豆の原稿執筆、レシピ開発、販売促進などに携わる傍ら、豆好きな人を増やすため、豆料理の楽しさやおいしさ、使い方を伝える活動を展開している。 | 詳細はこちら
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