豆は「しあわせ」のタネである

京のお月見団子は、カタツムリ型?

2017年、中秋の名月は10月4日、満月は6日です

中秋の名月については、国立天文台(NAOJ)のサイトに詳しく載っています。今年は10月4日が中秋の名月です。全国的に晴れることを祈ります。

さて、お月見に欠かせないのが、お月見団子。セットでうさぎとススキがあれば最強ですね。

丸いお団子を三方に積み上げてお供えするお団子は、十五夜には15個を供え、お月さまへの感謝を表すのだとか。

 

京都に住んで8年、お月見のときだけ見かける、マルではない不思議な形の団子があるんですよね〜。

その形に疑問を感じて、調べてみました。

 

京都スタイルのお月見団子

市内の某百貨店、和菓子売場に出店されていたお団子屋さんによると、

「うちは昔からこの形で出しています。餡は雲を表わし、団子の白は雲から顔をのぞかせるお月さまを意味します」と答えてくださいました。

そうかもしれないけど、なんだかピンときません。

 

百貨店で売られていた「中村軒」のお月見団子を買いました。

(写真の補足:デパ地下では同じ形を2個入りで販売されています。私はそれぞれ購入し、知人と分けました)

細長いお団子にあんこが巻かれ、指であんこをへこませて‥‥ 不思議な形です。ヤドカリのようでもあり、カタツムリのようでもあり‥‥ ヘンテコリンが愛らしい形です。

「なんでこんな形なの?」と思いながら食べてみると、白いお団子はほんのり甘いです。周りに巻かれたあんこはスッキリした甘さ。中村軒っぽいあんこです。

残念ながら、どうしてこの形なのかの記載は見つかりませんでした。

調べてみると、このタイプのお団子は「里芋の衣被(きぬかつぎ)」を意味しているそうです。きぬかつぎとは、里芋を皮ごと蒸して、蒸し上がりに皮の一部を剥き、里芋を食べやすくする調理法です。

中秋の名月は別名「芋名月」とも呼ばれ、里芋を供える代わりにお団子を供えるようになったそう。

 

ヤドカリのような、カタツムリのようなお団子は、里芋の写しだったんですね〜。これからきっと、お月見団子はこの形を選ぶと思います。(^^)

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豆・豆料理探検家
豆料理アドバイザー

五木 のどか

福岡県生まれ、京都市在住。個人事務所 who(ふー)所属。豆の原稿執筆、レシピ開発、販売促進などに携わる傍ら、豆好きな人を増やすため、豆料理の楽しさやおいしさ、使い方を伝える活動を展開している。 | 詳細はこちら
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