豆は「しあわせ」のタネである

塩芳軒の懐中しるこ「みのる里」

利き懐中しるこ

京都には「懐中しるこ」なる食べ物があります。これが全国区なのか、関西特有なのかはわかりませんが、長年の福岡暮らし時代には見たことがありませんでした。

「懐中しるこ」とは、お花見や紅葉狩りなどのときにも、おしるこを外で手軽に楽しめるようにと考案された、むかしの風流人好みの食べもの。麩焼きの中にさらし餡が入り、椀に割り入れ、熱湯をかけていただく即席のおしるこ。

和菓子屋さんごとに、もなかの皮やの味わいが異なり、食べ比べをしています。

 

懐中しるこ vol.3 塩芳軒

9月から3つ目の「懐中しるこ」を味わってみました。塩芳軒さんのお菓子は、おそらく初めて口にします。

形は三角おむすびみたいです。焼き印で描かれているのは、「みのる里」の日本家屋の屋根でしょうか? 裏ッ側の亀甲模様もキレイです。

 

これまでの2品より、やや小ぶりに感じます。パキンと割ると三角の固形さらし餡が、けっこうたっぷり入っています。熱湯をかけて‥‥ お皿で蓋をして‥‥ しばし、待ちます。

 

しばし、2〜3分も待ったでしょうか。程よい感じのやわらかさになって、いただきました。下に沈んでいるが残らないように、箸で何度も混ぜながら味わいました。

塩芳軒さんの懐中しるこは皮が香ばしく、やや甘さ抑え気味、塩分少し少なめな印象。味を抑えることで、麩焼きの香ばしさが強調されている気がします。

とんがった個性を主張することなく、安心して食べられる懐中しるこでした。(^^)

 

懐中しるこは、日持ちがするのもウレシイですね。残る懐中しるこも、順次お味見させていただきます。

 

*vol.1 大黒屋鎌餅本舗の「懐中しるこ」

*vol.2 鶴屋吉信の「懐中しるこ」

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豆・豆料理探検家
豆料理アドバイザー

五木 のどか

福岡県生まれ、京都市在住。個人事務所 who(ふー)所属。豆の原稿執筆、レシピ開発、販売促進などに携わる傍ら、豆好きな人を増やすため、豆料理の楽しさやおいしさ、使い方を伝える活動を展開している。 | 詳細はこちら
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