豆は「しあわせ」のタネである

亀屋良永の「小豆せんべい」

およそ百円玉サイズのチビせんべい

出立時間が早い出張の前日、大丸 京都店に阿闍梨餅を買いに行くと、ショーケースの同じ並びに置かれているのが亀屋良永さんの土産菓子です。

本店は市役所のお向い、寺町通御池角にあります。創業は江戸時代、天保3年の老舗。

生まれた時からの京都人は、おそらく当たり前に知っているであろう「御池煎餅」や「小豆せんべい」を、気になりながら未だ口にしたことがありませんでした。

缶入りの「蕎麦ぼうる」は買うのに、缶入りのせんべいを買わないのは、お土産にいただいた有馬温泉煎餅が、缶の中でパリパリに割れてた経験があったから。

およそ100円玉サイズの小豆せんべいなら、割れない! と気づいて、食べてみると‥‥

 

クリーム色の缶入り

緑と黄色の包装紙、開封すると薄紙に包まれた緑色の掛け紙、中からクリーム色の細長い缶が現れました。長辺約22センチ、短辺約8センチ、高さ約3.5センチの無地缶。うん、いいかも。

しおりに「風韻菓抄」として記されていました。「淡味 小豆せんべい あづき味」とのこと。簡素な説明にも惹かれます。

 

缶の中に袋が2つ。ファスナー付き袋の中にあずき汁色のチビせんべいとシリカゲル。チビせんべいはサイズも形も様々で、おおよそ鉄板に垂らした小豆せんべい液を焼き印のようなもので押して平べったくした?

その不揃いさが、かわいいのです。

「人の手で焼きました」と訴えてくる、声なき声。ヒョイとつまんで、ぱくっの愛らしさ。ほんのり甘くて、サクっとして。舌の上でやわらかくして、ゆっくり噛んで、玉子ぼーろみたいな素朴な甘さが広がって‥‥

危険です。3枚も食べたら止まらなくなります。

いにしえから伝わってきた、誰の口にも合いそうなシンプルなおいしさ。

1,300円+税。これから、お土産菓子になりそうです。

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  1. 2018年 10月 13日

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豆・豆料理探検家
豆料理アドバイザー

五木 のどか

福岡県生まれ、京都市在住。個人事務所 who(ふー)所属。豆の原稿執筆、レシピ開発、販売促進などに携わる傍ら、豆好きな人を増やすため、豆料理の楽しさやおいしさ、使い方を伝える活動を展開している。 | 詳細はこちら
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