豆は「しあわせ」のタネである

韓国料理店ビンデットにて

「ハンケイ500m」から

2ヵ月に1回発行されているフリーマガジン[ハンケイ500m]、とても丁寧に取材して書かれている冊子で、以前からよく読ませていただいております。そのvol.36(3/10号)P10〜11に掲載されているビンデットさんが気になっていました。

掲載記事の中に「ビンデットはチヂミの王様とも呼ばれるほどおいしい」「小麦でつくるチヂミの緑豆版」と書かれていました。

緑豆」はモヤシの原料になることと、アジアの暑い地域では身体を冷ますために食べられること、口内炎予防に効果があること、日本で手に入る緑豆はほぼ中国産であることなどを知識として知っています。しかし、本場の具体的な料理を食べたことがなく、テレビや雑誌等で見たものを参考に、空想でレシピを起こしたりしていたから‥‥ ビンデットという食べ物に関心を持ちました。

韓国料理屋さんビンデットでは、釜山名物でもあるビンデットがメニューにありません。日本で手に入る緑豆の粉末で作っても、釜山の味が出せないから、おいしくないものは店で出さないのだそう。そんな女主人の料理を味わってみたいと念願しました。

 

卯月の女子会

韓国料理店 ビンデットは京都市右京区の梅津にあります。梅津という土地は、私にとって未踏の地でした。土地勘のある友人2人に声をかけ、いざ出かけた日は偶然にもビンデット店主Jママのお誕生日の日だったそう。

奥の座敷に団体さまが入っておられ、賑やかなお祝いムード。「今日は団体予約が入っているから、メニューにない料理も出しますね」と、私たちにもたくさんのおすそ分けをいただきました。

初めて目にした名前の「どんぐりのム」という食べ物が印象的で、「どんぐりを挽いて粉にしたものを固めたゴマ豆腐に似た雰囲気の食べ物」という説明を聞いてチャレンジ。海鮮チヂミやナムルなど韓国料理の王道も注文して、たくさんの振舞いを分けていただきました。カウンター席に女性3人で、生ビールやマッコリや‥‥

 

桐箱入りのピースごはん

Jママのお誕生日のケーキのあとに、桐箱に入ったピースごはんのおすそ分けもいただきました。鮮やかな緑色のグリーンピース、きちんとした食感で皮浮きすることもなく、ほんのり甘くて、程よい塩加減で‥‥「これは腕に覚えのある方が作られた豆ごはんだな」と、ひとり感心しました。

初訪問のお店で2時間ちょっといた間に、3回くらい耳にしたのは「お客さんが良いから、こんなに長く続けて来られたのよ」と、ほほ笑んでおられたJママ。お誕生日の花束がカウンターに並んでいました。

ピリッと効いた辛みは、韓国料理のとんがった辛さではなく心地よい辛味でした。おいしい料理と作る方のお人柄で地域に愛される人気店、ビンデットさん。温かいお店です。

 

韓国料理 ビンデット 京都市右京区梅津南上田町37-2 TEL 075-862-2354

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豆・豆料理探検家
豆料理アドバイザー

五木 のどか

福岡県生まれ、京都市在住。個人事務所 who(ふー)所属。豆の原稿執筆、レシピ開発、販売促進などに携わる傍ら、豆好きな人を増やすため、豆料理の楽しさやおいしさ、使い方を伝える活動を展開している。 | 詳細はこちら
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