豆は「しあわせ」のタネである

ぼた餅は「仏陀」に起因する?

2018.03.20

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春のお彼岸に「ぼた餅」を作りました

明日はお彼岸の中日で春分の日ですね。彼岸の入りは18日(日)、彼岸明けは24日(土)で、この1週間はご先祖さまが近くに来てくださるのだそう。

日曜日に、お彼岸を意識して「ぼた餅」を作りました。春は「ぼた餅」秋は「おはぎ」と呼ぶところが多いと聞きます。私の実家(福岡県の田舎)では子どもの頃には、季節に関係なく「ぼた餅」と言うておりました。

ぼた餅の材料は、この前の亀屋良長さんの和菓子教室のとき購入したものを持ち帰りました。「吉村和菓子店」のブランド名で販売されています。あずき、甜菜糖、道明寺粉、もなかの種(皮)がセットになってた、あずき色のお箱入りは1,350円、箱なしで中身だけを1,080円でも購入できます。

「お母さん、ぼた餅を作ってお父さんに上げよう」と母を誘い、一緒に作るつもりで始めたけど‥‥ 結局、最初から最後まで自分で作ってしまいました。何か手伝ってもらえば良かったと、あとで反省。残してきたアンコともなかの種で、母は好きにもなかを楽しんでくれるでしょう。

あの世のお父さん、まだお母さんはこっちに居てもらいたいから、会いにきていいけど連れていかないでね。

 

藪光生先生のご著書『新 和菓子噺』の一節によると

藪先生の本に、ぼた餅についての記述があります。

 私の勝手な解釈かもしれませんが、ぼた餅の「ぼた」は、花の牡丹ではなく、仏教の「仏陀」などの言葉の響きから生まれて、それが年月のたつうちに変化して言われるようになったのではないか、と考えています。日蓮宗のお寺には、「ご難のぼた餅」といって、難を避けるために食べるぼた餅というのがあります。当時は仏教に関する言葉が日常的に大切にされていましたから、小豆でつくったおはぎに宗教的な名前が付けられてもおかしくありません。

(キクロス出版発行 藪光生 著『新 和菓子噺』 P117~118より)

ぼた餅は、仏陀と関係がある言葉なのかもしれないという藪先生のお話を読んで、本当にそうかもしれないと思います。大仏さまの頭のぼこぼこした形を螺髪(らほつ)というのですが、そのぼこぼこと、ぼた餅につけた小豆の粒のぼこぼこが似てるように見えて仕方ありません。

 

道明寺粉のお団子を、しっとり目に仕上げたあんこで包み仏さまへ。

酒好き、辛いもの好きな父は晩年、けっこう甘いもの好きに転じて、あんこものを好んで食べていました。私のぼた餅、喜んでくれたでしょうか。

ぼた餅は母や妹、友人にも食べてもらえました。

小ぶりに作ったぼた餅を、もなかの種でサンドして、ぼた餅もなかの出来上り。

吉村和菓子店さんの「粒あん・おはぎ・菊もなか」手づくりセット、1,000円そこらでこんなに楽しんで、たくさんできて、みんなにも食べてもらって、なかなか良い買い物でした。

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コメント

    • 林 真悠
    • 2018年 3月 21日

    ぼた餅のセットってあるんですね!これはいい!!
    このセットを買うだけで作るのが楽しみになりますね♪

      • Nodoka
      • 2018年 3月 21日

      まゆちゃん、こんにちは。
      ぼた餅のセット、これはいいですよぉ〜。
      もらって活用できる人がどれくらいいるかは別として、自分でアンコを作る人は制作意欲がマックスに!
      たくさんできますよ(^^)

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豆・豆料理探検家
豆料理アドバイザー

五木 のどか

福岡県生まれ、京都市在住。個人事務所 who(ふー)所属。豆の原稿執筆、レシピ開発、販売促進などに携わる傍ら、豆好きな人を増やすため、豆料理の楽しさやおいしさ、使い方を伝える活動を展開している。 | 詳細はこちら
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