豆は「しあわせ」のタネである

枝豆の熟れ具合で味わいが変わります

枝豆のシーズンが長くなっています

枝豆が完熟したら大豆。本来は新豆が登場する少し前、夏の終わり〜秋の半ば頃あたりに枝豆の状態にあるのが自然本来の姿でした。

ビールと好相性の枝豆は、夏の暑い暑い盛りにビールのお伴に喜ばれます。従って、収穫時期に大量に茹でて瞬間冷凍したものを小出しに販売したり、冷凍輸入に頼ったりしながら年間通して人々の欲求を満たしてくれています。

農業関係者さんは品種改良をかさね、夏の暑い時期に食べてもらえるよう、早く収穫できる品種の枝豆を開発されたりしています。私が上賀茂の畑でお世話になっている「乙姫みどりも、その一種だと思います。

本来は9月〜10月に出回っていた生鮮野菜の枝豆が、近年は5月終わり〜10月終わり頃までおよそ5ヵ月間くらい食べられるようになりました。品種と産地により、月替わりで日本各地の枝豆が楽しめるようになってきています。

枝豆ファンに限らず、老若男女にとってうれしいことですね。

 

枝豆の食べ比べをしてみました

野菜に「走り」と「旬(盛り)」と「名残り」があるように、枝豆にも「初期」「中期」「後期」があります。そのことを気付かせてくださったのは、丹波篠山の小田垣商店さんでした。 *リンク先 後半部分ご参照ください。

 

それでは、後期を過ぎた枝豆は、どのように大豆に変わっていくのだろう? そのことを確かめたくて、契約農家さんの畑で収穫した枝豆[乙姫みどり]の「後期」と「その後」を食べ比べしてみました。

枝豆を南部鉄フライパンで蒸し焼きにしたものを並べています。左が後期以降、大豆寄りの枝豆。右が後期の枝豆。(左右逆ですね‥‥)

莢から出した豆を並べました。枝豆のほうが、大豆寄りと比べると粒が大きいです。色も緑色をしています。大豆寄りになると、肌色大豆の色に近づいてきています。

食べ比べてみると、味は‥‥

・大豆寄りのほうがデンプン質を強く感じます。ホクホク&ざらついた感じがします。

・後期の緑色の枝豆は、タンパク質っぽいプリッとしたみずみずしさが残っています。

・どちらも豆っぽい自然な甘みを感じます。が、農家さんが「早く穫らないと甘くなくなって、おいしくない」と言われていたのは、水分量と質感の違いからくるものかなと思います。

あくまで個人的主観ですから、学術的、科学的に調べてみると違う表現になるのかもしれません。

 

昨年の秋の初めの頃まで「枝豆は後期の中頃がおいしい」と思っていました。しかし、昨年秋の半ば以降に「枝豆は中期の終わり頃のほうがおいしいかもしれない」と思うようになりました。

味覚は年齢や体調に寄っても変わると思います。皆さまの好きな枝豆は、どの産地のいつ頃の枝豆ですか? 日本各地のおいしい枝豆を、この夏〜秋もたくさん食べられますように(^^)

 

 

 

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豆・豆料理探検家
豆料理アドバイザー

五木 のどか

福岡県生まれ、京都市在住。個人事務所 who(ふー)所属。豆の原稿執筆、レシピ開発、販売促進などに携わる傍ら、豆好きな人を増やすため、豆料理の楽しさやおいしさ、使い方を伝える活動を展開している。 | 詳細はこちら
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