豆は「しあわせ」のタネである

師走の琥珀流しと、1年のおさらい

今年も1年、ありがとうございます

京都の和菓子屋さん大極殿本舗 栖園(せいえん)の六角店と、今年の途中から高倉店にも月に1度の愉しみをいただいております。それは、月替わりの「琥珀流し」を味わうこと。

今月は早めに六角店に伺って、12月の琥珀流しをいただいてきました。

運よく「奥さん」もいてくださって、ご挨拶ができました。

奥さんは、琥珀流しの生みの親、考案者です。

 

12月の琥珀流し

1年の締めくくりは毎年、大粒の黒大豆、丹波篠山のおそらく飛切極上を使われていると思います。

ゆるゆるの寒天に、大粒の黒大豆、それをまとめるのは黒糖蜜。強い甘さをひんやりと冷たい寒天が、喉の奥へと連れて行ってくれるよう。黒大豆は皮が破れることなく、豆はやわらかめに煮上げてあります。

もしかすると、この黒大豆の煮方は、私の好きな「小椀ぜんざい」の大納言小豆の煮方と共通するものがあるのかもしれません。破けそうで破けない、薄皮1枚で覆っている感じ。

琥珀流しの側面写真を撮るときは、喫茶室に入って直ぐの大きなテーブルがおすすめです。正面には、こういう景色が広がります。

いちばん奥の窓際の両テーブルは、坪庭の金魚が見える席。ゆらぎの硝子を通して「THE 京都」なる庭を愛でながら、栖園の甘味をいただきましょう。

 

琥珀流しの1年

1月から12月までを整理してみました。六角店は通年、6月から始まった高倉店の琥珀流しは、9月からお邪魔するようになりました。

高倉店の空欄が埋まるのを愉しみに、来年も通い続けることでしょう。8月を逃したのは残念です。

ここで、琥珀流しのマイベストを挙げてみたいと思います。あくまで、個人の好みに過ぎませんが‥‥

《六角店》2月ココアの蜜 ▼

6月 梅酒の蜜 ・・・ 写真、見つからず

7月 ペパーミント蜜 ▼

11月 柿の蜜 ▼

《高倉店》10月 栗のシロップに小豆 ▼

 

あぁ、こうして栖園に通った10年以上の歳月に、庭の金魚はずいぶん大きくなりました。

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豆・豆料理探検家
豆料理アドバイザー

五木 のどか

福岡県生まれ、京都市在住。個人事務所 who(ふー)所属。豆の原稿執筆、レシピ開発、販売促進などに携わる傍ら、豆好きな人を増やすため、豆料理の楽しさやおいしさ、使い方を伝える活動を展開している。 | 詳細はこちら
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