豆は「しあわせ」のタネである

8月15日、黒飯(こくはん)を作りました

毎月1日と15日は「赤飯の日」

日本の古き良き時代の食文化を残していくことと、小豆や餅米、ゴマなど日本の農作物の消費を少しでも拡大することにつながればと考えて、7〜8年前から「毎月1日と15日は、赤飯の日 あなたも誰かとどこかで、お赤飯を口にしませんか」とお声かけをしています。

本日8月15日も、本来ですと「赤飯の日」として朝から意識してお赤飯を作り、神棚にあげたり、仏さまにお供えしたりしていました。が、今年はなんとなく、違う気がして‥‥

15日ですが赤飯を作らず、代わりに黒飯(こくはん)を作りました。作り方は最後に載せています。

黒飯のことを、かつての私は知りませんでした。赤飯運動実行委員会の事務局として活動していた頃、ビーンズ邸の「豆子ちゃん」に教わり、それから興味深く調べました。

 

葬儀や法事に「黒飯」

 皆さんは「黒飯」をご存知でしょうか? お祝い事によくお赤飯が供されることに対し、仏事には黒大豆や黒小豆と餅米を使って、白いご飯に塩味の黒い豆が混じる黒飯を作る地域があります。

南房総から北海道に入植した人たちの子孫に、その食習慣が多く残っています。また、金沢や富山など北陸エリアでは「黒豆おこわ」「御霊おこわ」と呼び、弔事や法事に仕出し屋さんが用意すると聞きます。

餅米を蒸篭で蒸し、塩水をたっぷりかけて、別に蒸しておいた黒大豆を混ぜ合わせて、再度蒸し上げて作るそう。岩手では、黒豆ではなく擦った黒胡麻を、蒸した餅米に混ぜるとか。

仏事の白黒飯は、故人を偲び食されます。

 

上記は、曹洞宗の小冊子「凛」vol.17 豆特集用に書いた草稿です。

誌面の関係で、実原稿は内容を割愛して掲載されました。

 

 

8月15日、終戦の日。区役所には半旗を掲げられていました。

1945年の今日、日本が戦争をすることを終わりにした日です。

命をかけてこの国を守ってくださった  たくさんの御霊を想い、黒飯を捧げます。

平和ボケした日本で、本当に大切なことは何か勘違いせずに生きていかねばと思います。

 

 

 

黒飯の作り方

〔材料〕餅米1.5合 精白米0.5合 塩 小さじ1/4

黒い豆の水煮 大さじ2〜3 塩 少々

 

〔作り方〕

①黒い豆の水煮を用意する。1晩水浸けして、鍋に豆、水、塩少々を入れて茹でる。

黒大豆黒千石(雑穀売場で売られている小粒の黒い大豆)、黒小豆黒いんげんなど

②餅米と白米を合わせて水洗いし、ザルにあげて30分ほどおく。

③炊飯器の「おこわ」目盛りで②を水加減し、塩を加えて「おこわ」モードで炊飯。

白おこわが炊き上がったら、①の豆を水切りし、炊飯器のおこわに混ぜて再度ふたをし、10分ほど蒸らす。

④器によそい、好みで白ごまをふる。

 

※黒い豆を、餅米や白米と一緒に炊飯すると豆の色がごはんに移り、薄紫色〜濃い紫色になります。黒飯をつくるときは、炊き上がったごはんに黒い豆を混ぜてください。

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豆・豆料理探検家
豆料理アドバイザー

五木 のどか

福岡県生まれ、京都市在住。個人事務所 who(ふー)所属。豆の原稿執筆、レシピ開発、販売促進などに携わる傍ら、豆好きな人を増やすため、豆料理の楽しさやおいしさ、使い方を伝える活動を展開している。 | 詳細はこちら
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