豆は「しあわせ」のタネである

大極殿本舗の「京丸太」

京都市中京区「琥珀流し」の栖園へ

朝一番、まだ寒さが抜けないうちから栖園へ行きました。店は9時半から営業されています。

今日はもう、「雪降り」暖簾に変わっていました。

例年、小正月明け頃から掛けられる「雪降り」暖簾。今年は2日ほど遅れて掛けたそうです。

「暖簾を雪降りに変えたら、全国的に寒くなって、北海道や東北では雪が降ったようです」と奥さんが言われていました。「雪降り」暖簾は、「雪招き」暖簾でもあるのですね。

 

洛趣菓 京丸太

大極殿本舗のことを、つい「栖園」と一括りにして言ってしまうのですが、栖園のレジ付近に羊羹やカステラ、お饅頭などと共に並んでいる、「京丸太」というお菓子を私は以前から見知っていました。

存在を知っているのに一度も購入したことがなく、食べてみたいと思ったキッカケは、大極殿本舗の工場長とお話しする機会があったから。豆を炊いてあんこにする前の砂糖を加えていない状態のものを「生餡」と言うのですが、白小豆の生餡を味わわせていただきました。

白小豆の生餡は、舌の上で溶けていく感じでした。ほんのりと豆の甘さが広がって、「おいしい」と思いました。これが手亡豆の餡ですと、やや「ねっとり」とした感じがあるのですが、白小豆ならではの後口の良さを、直接の説明をお聞きしながら実感したのです。

この白小豆で作った「白小豆餡」をカステラ生地で巻いたお菓子が「京丸太」です、と。

京丸太 1,100円+税

洛趣菓とは「床柱で有名な洛北・北山丸太の優雅な姿を表し、上質の白餡をうす焼の春庭良(カステーラ)で巻いた素朴な京菓子」と書かれています。

白い不織布で巻いてあるのは、カステラ生地のしっとりした食感を保つため(だと思います)。袋を開けたら、ほわ〜んと甘いハチミツのような香りがしました。さすが、京丸太。なかなかの美林です。

京丸太を端っこから切ってみました。

500円玉くらいの大きさのアイボリーの白餡が、ふんわりしっとりの生地に包まれています。口の中で、餡と生地が一体化して、じんわりやわらかに溶けていくようです。

「あぁ、この美味しさ、お母さんにも食べさせたい」と思いました。

1cmに切るか、2cmに切るか‥‥ は、お好みで。

「お召し上りの説はぬれ布巾にて包丁を両面しめらしますと美しく簡単に切れます」と、箱に記載がありました。それって、ロールケーキを上手に切るコツと同じですね。

 

栖園で「琥珀流し」にばかりウツツを抜かしておりました。こんなに美味しいものが、目の前で売られていたのですね。

大極殿本舗 京都市中京区六角通高倉東入ル南側/水曜定休

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豆・豆料理探検家
豆料理アドバイザー

五木 のどか

福岡県生まれ、京都市在住。個人事務所 who(ふー)所属。豆の原稿執筆、レシピ開発、販売促進などに携わる傍ら、豆好きな人を増やすため、豆料理の楽しさやおいしさ、使い方を伝える活動を展開している。 | 詳細はこちら
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