豆は「しあわせ」のタネである

日本のおとうふ屋さん事情

豆腐のことなら「全豆連」さんに訊いてみよ〜!

水曜日と木曜日、気になっていることがあって『一般財団法人 全国豆腐連合会』さんに電話をし、いろいろと教えていただきました。忘れないように、ここに残しておきます。

◎現在、日本全国におとうふ屋さんは何軒ありますか?

→ 2022年(令和4年)の厚生労働省データによると、全国の豆腐を製造する登録業者は、4,599軒

 

◎年間の増減数は、どのような状況ですか?

→ 500軒近くのとうふ屋さんが廃業し、新設されるとうふ屋さんは100軒弱。

2022年は±で、367軒のとうふ屋さんが減少。

最も減少した頃は、年間700〜800軒のとうふ屋さんが減少した。

「新設される中には、とうふの製造販売を行う専門店ばかりではなく、食品スーパーのバックヤードで作り製造許可をとって販売するような場合や、飲食店でとうふを製造して販売も行うような店も含まれます」とのこと。

 

◎おとうふ屋さんが、最も多かったのはいつ頃で、何軒くらいありましたか?

→ ピークは昭和35年。日本各地に5万軒以上のおとうふ屋さんが存在しました。

 

◎とうふ屋さんがピーク時の十分の一未満に減少するほど廃業された理由は、コロナの影響が大きいですか?

→ そればかりではありません。業績不振や後継者問題以外に、製造設備の近代化で量産されるようになり淘汰された店もあります。

 

◎京都府のとうふ屋さんは何軒ありますか?

→ 2022年末で 131軒

 

◎京都市のとうふ屋さんは何軒ありますか?

→ 2022年末で 76軒

 

価格よりも価値

2019年の10月に全豆連さんをお訪ねし、相原さまにお話をお聞きしたことがあります。今回も、相原さまがお話をお聞かせくださいました。

「豆腐を製造する登録事業者数は 1/10に減少しているものの、人口も減少傾向にある中で、豆腐の生産量は減っていません。大豆加工食品の増加やプロテインシフトの影響もあり、善戦しています」

「確かに、町のとうふ屋さんは減少していますが、学校給食や病院食、移動販売や小売に特化する店など、それぞれ頑張っておられます」

「とうふの原材料となる大豆は、戦略作物です。全豆連では(農水省への)積極的に働きかけを行なっています」

「価格よりも価値、です」

北海道の豆関連の取材で、大豆には国の助成金が出ることなどもお聞きした話になり、全豆連のお声も影響していたことを知りました。「小豆や他の豆にも補助金や助成金が付けばいいのに」と個人的に思っていたので、ハッとしました。

とうふの価値と価格は、大豆を栽培する産地にも影響を及ぼします。

とうふとお揚げ、豆乳などに加え、味噌や醤油、大豆ミートなどの代替肉も大豆加工食品。素朴な疑問を解明しようと試みたことで、畑から食卓までの豆の連鎖を考えるきっかけとなりました。

明日の「まいまい京都」ガイドツアーで、参加者さんにお伝えしたいと思います。

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豆・豆料理探検家
豆料理アドバイザー

五木 のどか

福岡県生まれ、京都市在住。個人事務所 who(ふー)所属。豆の原稿執筆、レシピ開発、販売促進などに携わる傍ら、豆好きな人を増やすため、豆料理の楽しさやおいしさ、使い方を伝える活動を展開している。 | 詳細はこちら
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