豆は「しあわせ」のタネである

金沢野菜「つる豆」を食す

つる豆、千石豆、藤豆

過日の金沢出張の際に「豆月」さんにお邪魔しました。

始まりは週替わりのスープから。

そこに添えられた豆が、私にとって初めての「やさい豆」でした。

「この豆、なんですか?」

「つる豆です。金沢野菜ですよ」と。

お席では素敵な豆の掛け軸を、そして「つる豆」を描いた豆額を見せてくださいました。

お軸は「豆の日」と「十三夜」が属する十月、豆の月にふさわしい画です。満月に満たない半月より大きい月と、熟す過程の大豆。

「つる豆」額は、なんともアーティスティック。まるで、オットセイのダンスのように、つる豆が元気に飛び跳ねています。豆の色や表情が見事に描き分けられて、輪郭に沿って入ったギザギザ模様がお見事! と思ったら、この絵は切り絵でした。作家さんのお名前をお聞きしたのだけど、メモしておらず‥‥ 次回はちゃんとメモって来よう。豆好きな北出さんに、大切な方からの贈り物なのだそう。

豆月さんに足を運ぶと、いつも何らかの発見があります。金沢のナイスな箇所をご案内してくださったりして、ステキなお店です。

 

「つる豆」を探しに

もしかすると食品スーパーに売られていないかな? と期待して、金沢駅の百番街をのぞいてみたら有りました!

豆月さんで食べた「つる豆」は、「石川県産 千石豆」の名前で、税込 279円の値が付いていました。名前、千石豆ともいうんだなと思いながら購入。京都に持ち帰り、調理しました。

同じ売り場で、長野産モロッコいんげんも同価格で販売されていました。

石川県産 千石豆。

私の中で「千石」は、小っこい黒大豆の雑穀売場で売られている「黒千石」大豆。あの親戚? 前身?

 

千石豆を調理して味わいました

豆月さんの真似をして、お揚げと炊き合わせにしました。

千石豆も、ほかのやさい豆と同じようにスジを引いてから軽く下茹でし、出汁の味を沁み込ませました。

千石豆を舌にのせると、独特のザラつき感があります。モロッコいんげんなどより柔らかく、絹さやよりしっかりした印象。おいしくいただきました。

後日、Facebookに載せた「つる豆」「千石豆」を見た友人は、コメントで「藤豆」ともいうことを教えてくれました。

藤豆って、隠元禅師が日本に伝えられた「いんげん豆」の語源となった、あの豆?

うぅぅ、知らないことだらけ。

豆の点が、あっちにもこっちにもあって、こうやって意識し続けていると、ある日ふ〜っと降ってくることがあります。「つる豆=千石豆=藤豆」のことを、これからも憶えておこうと思います。

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豆・豆料理探検家
豆料理アドバイザー

五木 のどか

福岡県生まれ、京都市在住。個人事務所 who(ふー)所属。豆の原稿執筆、レシピ開発、販売促進などに携わる傍ら、豆好きな人を増やすため、豆料理の楽しさやおいしさ、使い方を伝える活動を展開している。 | 詳細はこちら
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