豆は「しあわせ」のタネである

【高松】あん餅雑煮を味わう

関西に2回目の「緊急事態宣言」が出される前に

あん餅雑煮について調べています。

1月末締切の原稿を書き上げることを考えると、緊急事態宣言が出たら最短1ヶ月は動けなくなってしまう・・・ と、急遽リベンジを決行。高松へと向かいました。

今回は雪による新幹線のオクレだけで、岡山駅から快速マリンライナーに乗ることができました。

So Beautiful! WOW! Wonderful! 海を渡って香川県に向かう人は、この景色を拝めるのですね!!

雪用心のおかげでアポイントの時間より早く着き、取材前に、四国八十八ヶ所霊場 八十番 白牛山千手院国分寺をお参りすることができました。

 

念願のS先生宅へ

先生に教わった あん餅雑煮についての詳細は仕事の原稿に書くため、ここでは触れずにおきます。

郷土料理研究家でも荒れる先生の手は、水仕事をする人の手でした。指に巻かれた絆創膏に年末からご熱心にお節料理などを作られたのだと感じました。

先生とご主人、二男さんにお世話になりました。

香川の「ため池文化」とお遍路さんの「お接待文化」についてもお話をお聞きし、先生から持ちきれないほどたくさんのお土産を頂戴しました。

あん餅と金時豆の天ぷらをお譲りいただけたのも、有り難いことでした。

こちらの事情を察して、日程変更に合わせてくださったS先生に心より感謝します。ありがとうございます。

 

高松の甘味処で、あん餅雑煮を味わう

高松市内中心部で、この時期「あん餅雑煮」を味わえる店は2軒ありました。最寄りは「ことでん片原町駅」。

最初にうかがったのは『甘味茶屋 ぶどうの木』。こちらでは1年を通して、あん餅雑煮が提供されています。690円の単品以外に、お昼の時間帯にはランチセットもあります。

単品のあん餅雑煮には、讃岐名物の「しょうゆ豆」が漬物か塩昆布のように付いていました。白みそのほの甘さがお餅を包み、食べ進めるうちに餅の中のあんこがとろけ出してきて、人生5杯目のあん餅雑煮はやさしく喉の奥に消えていきました。

こちらでは持ち帰り用とギフト用の「冷凍」あん餅雑煮を購入することができます。2食セットで1,080円(税込)、これも1年中取り寄せることができるようです。

 

次に向かったのは、ぶどうの木から徒歩2分ほどのところにある『和風喫茶 エビスヤ』。お餅屋さんの『エビスヤ本店』のお隣にある甘味処です。

あん餅を3つ買って、喫茶へ。人生6杯目の あん餅雑煮は、老舗の歴史をとっぷりと感じる あん餅雑煮でした。

別添えの「青のり」。あん餅雑煮にのせる「青のり」や「あおさ」は、市販の刻み状態のものが大半です。エビスヤさんの別添えは、お好み焼きのフッシュダンスのように、雑煮の上で踊るのです。

自分でかけるからこそ、その姿を拝めるのですが、ほかが「刻み」なのに対し、こちらの青のりは「毛足の長い青のり」でした。お会計のとき青のりについて訊ねたら、「これは川のりです。以前は四万十川のものなど使っていたのですが、取れなくなって、今は淡路の川のりを使っています」と教えていただきました。

稀少性が高く、とても高価な御品のようです。水辺の香がふわりと漂って、白味噌のお汁をすする前から、そそられました。かつお節もかかっていて、蒲鉾も入っていました。

人参、大根が数多く入っていて、あん餅が美味しくて、この日の3杯目にもかかわらず、本当に美味しく完食できました。

エビスヤのあん餅雑煮は、金時人参が出始める10月終わり頃から3月頃まで提供されているとのことでした。本場 香川のあん餅雑煮、また食べに行きたいなぁ‥‥

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豆・豆料理探検家
豆料理アドバイザー

五木 のどか

福岡県生まれ、京都市在住。個人事務所 who(ふー)所属。豆の原稿執筆、レシピ開発、販売促進などに携わる傍ら、豆好きな人を増やすため、豆料理の楽しさやおいしさ、使い方を伝える活動を展開している。 | 詳細はこちら
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