京・伏見「櫻井豆腐店」へ
とうふを求めて、近鉄 丹波橋駅で初下車
丹波橋駅は私にとって奈良に行き来する際の通過駅で、おそらく今まで一度も降りたことがありませんでした。気になるとうふ屋さんが丹波橋駅から歩ける圏内にあり、行ってみることに。
近鉄の丹波橋駅(京阪 丹波橋駅と隣接)から、もたもたキョロキョロと徒歩15分~20分くらい歩きました。途中に昆布屋さんや水路があるような昔ながらの通りに、大きなスーパーができ、都市化が進む途中の住宅地の雰囲気でした。
Googleの経路案内でたどりついた目的地界隈。
「櫻井豆腐店」には看板がなく、ふつうのお家みたいな外観の軒下に、とうふ屋とわかるようにバットが2つ置いてあるのかも‥‥ 開いている間口の奥を覗くと、とうふ屋さんとわかります。入口の奥の向こうのほうまで長い土間に、とうふ作りの機材や道具が見えています。
昭和気質のとうふ屋さん
とうふのラベルに見つけた店主のお名前は、櫻井 勇さん。昭和20年代のお生まれかな、という印象を受けました。看板を付けていないのは、京都市の景観条例により撤去せざるを得なかったからだそう。
初めて訪れたお店で、どんな商品があるのか、どれを買うのがおすすめかをお訊ねすると‥‥
とうふは国産大豆と天然にがりで作る「あじわい」が、この店のイチ押し商品。価格は250円。ほかに、もめん、絹ごし、焼きとうふなどが、冷たい水の涌く水槽の中に見えました。「あじわい」以外は180円とのこと。
お揚げは京都市内のこの界隈で見かけるお揚げより小ぶりで、価格は「あじわい」と合わせて430円でした。
櫻井店主はとても精悍な表情で、外国人が見ると「クール!」と評しそうな方です。「手あらいマスター」や「きょうと食いく先生」などの認定証を飾られていました。小学校から大学まで、教えに行くそうです。
私が「遠くまで帰ります」と言って、100均のクーラーバックを出すと「氷も入れましょう」と、どっさり入れてくださいました。
私のとこから行くには小1時間かかりますが、また、あのご主人のお話が聞きたいなと思いました。
櫻井豆腐店のおとうふ、お揚げ
おとうふのラベルには「酒所伏見の伏水を使用した にがりきぬこし とうふを造りました。京に生まれ京に育った伝統の味をご賞味下さい」と書かれています。
国産大豆・にがり・伏水(酒造りに使う水)を使い、消泡剤無添加の絹とうふ。すっきりと、やさしい味わいです。
角がピッチリ、表面もスーッと平坦で美しい。作る方の性格を手に取るように写した見事なとうふでした。
お揚げは、いなり寿司のお揚げを2つ半くっ付けたような大きさと質感。焼いたのと、味噌汁とでいただきました。
商品はおとうふと、お揚げのみ。ご主人と奥さまのお二人で、とうふ屋さんをしておられるそうです。
櫻井豆腐店 京都市伏見区成町814
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