【群馬県沼田市】天狗印枝豆の郷へ
枝豆ナイト2307のために「天狗印枝豆」を知りたい
7月4日、関東出張の最終日に群馬県へ。初の上越新幹線で高崎まで、それから在来線に乗り換えて沼田市へ。
高いエリアにあるとはお聞きしていましたが、電車が進むにつれ、断崖絶壁みたいなところや渓谷のようなところも通過して、だいぶ標高の高いところに行くんだと意識しました。
前橋が標高50mで、沼田の中心部は標高350m、農家さんによっては標高700mエリアで枝豆を育てておられるとのこと。この標高によって昼夜の寒暖差が生じ、おいしい枝豆ができるのですね。
駅に着いて目に入ったのは、「真田の里 上州沼田」の赤い旗と天狗さま。構内の顔出しパネルや、駅前の天狗像が印象的。
この土地で育った枝豆を、私は2015〜2016年頃から食べています。「枝豆プロジェクト」メンバー数人で4つの枝豆を食べ比べし、その中で「最も高価な枝豆」と記載していました。以降7〜8年欠かさず食べ続け、遂に産地に赴くことが叶いました。
私の中の天狗印枝豆のイメージは、間違いのないおいしさ、安心して人様に紹介できる枝豆、ブレが少ない高品質の枝豆。よって、過日の豆なスコーンレッスンでも、テーマ食材に使わせていただきました。
2種類の天狗印枝豆
天狗印枝豆には「みりょく」枝豆と、「神緑」枝豆の2種類があります。
先に発売されたのが茶豆風味の「みりょく」枝豆で、後から加わったのが白毛のスッキリとした元来の枝豆の味わいをかもす「神緑」枝豆。
どちらも京都では、250g入りの1袋が598円+税くらいで販売されています(時期が下がると、498円、398円を見かけたこともあるような・・・。神緑枝豆のほうが100円くらい安く売られていたこともありました)。
塩野商店が主となって束ねておられる沼田利根蔬菜出荷組合は、これまで北毛地域の農家さんたちと一緒に60年以上活動を続ける組合で、現在は100軒ほどの農家さんと天狗印枝豆を出荷されています。
群馬県沼田市からの主な出荷先は関東地方で、高速道路や新幹線の発達が大消費地で枝豆消費を拡大させ続けました。
世田谷区在住の友人も「天狗印枝豆を何年も食べてるよ〜」と耳にしています。関東と関西では、知名度も流通量も大きく異なる天狗印枝豆です。
塩野商店でご馳走になった枝豆は、香りも強く黄緑色がとってもキレイ! みずみずしさと豆の旨みを強く実感しました。
おいしいには理由がある、価格に見合う努力がなされている、指導者がいる一所懸命とヤル気だけの一所懸命では着地点が変わる、ということを今回の訪問で大きく感じました。
沼田利根蔬菜出荷組合と販売元の塩野商店
お訪ねした日、塩野商店の塩野昌彦社長と奥さまが、直々に沼田地区を案内してくださいました。
数箇所の枝豆畑、標高700mの農家さんの作業場、塩野商店の倉庫、本社にお邪魔しました。
7月初めの沼田の畑には、時期をずらして植えられた枝豆が「あと2週間くらいで収穫」されるもの、「8月末、9月頃に収穫」できそうなものなど、青々と育っていました。
農家さんの作業場では、朝収穫した枝豆を選別されていました。
機械選別で1粒豆、薄い未成長豆をふるいにかけ、目視で手選別して分けられます。袋詰めした枝豆は予冷庫で12時間以上2℃で冷却し、発泡スチロール容器にて出荷。枝豆20袋入りの容器に、脱水シートで挟んだ大きな保冷剤が2つ、これで冷却効果がダンボール出荷とは大きく差が出ます。
ちなみに、発泡容器で発送するようになったのは30年以上前からとのこと。博多のネギが最初に発泡スチロールで発送されるようになったのを見て、天狗印枝豆も発泡スチロール発想に変えたそうです。
「おいしく召し上がっていただくために、愚直に」「正直な商いを」「正しいことをやり続ける」といった言葉を、塩野社長から何度もお聞きしました。
塩野社長は、ふだんバイヤーさん達に向けて話される講義を、スライドを交えて私にも2時間くらいお話しくださいました。
書きたい話はたくさんあるけど、枝豆ナイトで紹介するために訪問したから、今日のところはこれくらいに留めます。続きは7/21(金)、7/22(土)に開催する枝豆ナイトで、参加者の皆さまにお伝えできたらと思います。
天狗印枝豆 http://edamame.co.jp/
*そのほか枝豆については、豆なブログ「枝豆のこと」に書いています。
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