豆は「しあわせ」のタネである

「栖園」3月の琥珀流し & 総集編

こはく流し

大極殿本舗六角店 栖園(せいえん)の琥珀流し(こはくながし)は、ほろりと崩れるやわらかな寒天に月替わりの蜜で楽しませてくれる人気商品です。

月替わりはかつて、3月下旬から12月まで提供されていました。1月から3月前半頃までは空白だったけど、昨年からついに新味が始まったそうです。

それを知らずにいた私は、今年の1月から興味津々で毎月足を運んでいます。

3月は特に急ぎ目に行かないと、さくらが咲き始めたら通常の年のように「さくらの蜜」に変わってしまうと聞いていましたから、意識して栖園に向かいました。

3月の琥珀流しは「甘酒の蜜」と聞いておりました。

 

甘酒の蜜をまとう琥珀流し

いつものように、小椀ぜんざいとのセットで琥珀流しを注文しました。そうして届いた琥珀流しは、びっしりと甘麹にまみれて寒天と麹が主役の座を張り合っているようにも見えます。

ひと口、すくっ。

冷やっと、甘酒麹の甘さが届きます。ユルユル寒天の喉ごしが麹をまとって喉につるりん!

うん、これこれ。この食感。これだから、甘いのもOKです。

甘い麹は、「甘酒は飲む点滴」と言われ夏にいただく冷たい甘酒の味。濃い〜濃い〜飲む点滴を中和するやわらかな寒天。甘酒力6に寒天力4くらいの味の印象でした。

時々、生姜も舌に届きます。黄色いのは、橘のゼリーだそうです。爽やかに、柑橘の酸味が彩りを添えてくれます。あぁ、3月の琥珀流し。

これで、ようやく1年を全味制覇できました!

 

琥珀流し 総集編

1月:白みその蜜。京ぞうにをイメージしたそうです。

2月:ココアの蜜。肉桂味のあられがアクセント

3月:甘酒の蜜。酒粕ではなく甘こうじ。中旬以降、さくらが咲くと、さくらの蜜に変わります。

4月:前月に続き、さくら蜜に大納言小豆の組合わせ

5月:新茶の季節に合わせ、抹茶の蜜に大納言をのせて

6月:さわやかな梅酒の蜜。

7月:ペパーミント蜜にミントの葉っぱを添えて

8月:ひやし飴の蜜。強い甘さに生姜がきいて、寒天がバランスをとってくれます

9月:ルビー色のぶどう蜜に、マスカット・グリーン。寒天とゼリーが異なる食感で喉を潤してくれます

10月:栗あずきの蜜。あずき汁粉と栗の甘露煮の組合わせでした

11月:柿の蜜 熟した柿でないと、この甘さは出せないとおそわりました

12月:丹波の黒豆と黒糖蜜

 

 

冬は温かく、夏は冷たい  ぜんざい。どの月もおおかた琥珀流しは「小椀ぜんざい」とセットでいただいています。

坪庭の金魚は、おとなしく冬眠中。この店の「招きんぎょ」かも?

これからもヨロシクね(^^)

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豆・豆料理探検家
豆料理アドバイザー

五木 のどか

福岡県生まれ、京都市在住。個人事務所 who(ふー)所属。豆の原稿執筆、レシピ開発、販売促進などに携わる傍ら、豆好きな人を増やすため、豆料理の楽しさやおいしさ、使い方を伝える活動を展開している。 | 詳細はこちら
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